2021 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
20K10458
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
大谷 成人 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (10561772)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥野 寿臣 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (10221152)
島 正之 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (40226197)
中嶋 一彦 兵庫医科大学, 医学部, 准教授 (40340955)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | インフルエンザ / ワクチン / 細胞性免疫 |
Outline of Annual Research Achievements |
インフルエンザの感染防御能として液性免疫のみの評価では十分でなく、細胞性免疫の評価も重要であると考えられている。細胞性免疫において重要な構成要素であるTH1細胞により産生されるIFN-γが重要な役割を果たしていると考えらえている。そのため、これまでインフルエンザワクチン接種による細胞性免疫への影響をIFN-γにより評価を行ってきた。インフルエンザの免疫にはCD4陽性T細胞とCD8陽性T細胞の両方が重要と考えられ、IFN-γはCD8陽性T細胞の誘導を助けるとされている。CD8陽性T細胞のうちCD8+cytotoxic T lymphocytes (CTLs)は、ウイルスのクリアランスと感染からの回復と関連しているとされている。CTLsの活性化に重要な蛋白質の一つがgrnzyme bであることが知られている。しかし、インフルエンザワクチンによるIFN-γとgranzyme bの関連性についてはあまり見られていない。 先行研究にて、細胞分離することなく、全血とインフルエンザ抗原を反応させることにより産生されるIFN-γを測定することにより細胞性免疫を評価する方法を作成した。この方法を用い、granzyme bの測定方法を抗原量や培養時間など調整し確立した。次に、これらの方法を用い不活化インフルエンザワクチンの接種前後におけるIFN-γとgranzyme bの測定を行った。インフルエンザ抗原は、4種{A(H1N1),A(H3N2)、B(山形系)、B(ビクトリア系)}を用いた。IFN-γとgranzyme bはワクチン接種前後において有意な相関関係を認めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
得られた検体の処理に予定よりも時間がかかっているが、おおむね順調と考える。
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Strategy for Future Research Activity |
保存血清を用いて、インフルエンザ抗体を測定し、細胞性免疫だけでなく液性免疫についても検証していく予定である。結果が得られた内容について論文化し、研究成果を公表予定である。
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Causes of Carryover |
予定していた検体の処理が4月以降となったため。次年度に使用予定である。
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Research Products
(3 results)