2020 Fiscal Year Research-status Report
Development of the Community Health Needs Finding Model Utilizing the Conference Form of the 18 Months Old Children Health Checkup Conference
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20K11044
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
斎藤 美矢子 山口大学, 大学院医学系研究科, 講師 (30864368)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
守田 孝恵 山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (00321860)
磯村 聰子 山口大学, 大学院医学系研究科, 講師 (80437623)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 1歳6か月児健康診査 / カンファレンス / 健康課題発見 / モデル開発 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、1歳6か月児健診カンファレンスシートを活用して当該地域の健康課題を発見するモデルを開発する。モデル開発にあたり①現行の健診カンファレンスの実態調査②健康課題を検討可能なカンファレンスシートの作成③健診カンファレンスにおける地域の健康課題発見の実証研究を年次的に実施する計画であるが、コロナ禍における自治体保健師への負担や健診体制の変更を考慮し、2020年度は①の実態調査の質問項目の検討と②の予備調査としてA県内の1自治体での介入研究(所属機関の倫理審査承認済)を実施し、カンファレンスシート原案作成と運営方法の検討を行った。 具体的には、1歳6か月児健康診査を完全集団健診方式で実施している1自治体(保健師9名対象)で研究者らが作成したカンファレンスシート試案と進行ガイドを用いて健診後カンファレンスを2020年12月から2021年4月まで5回実施した。(研究期間:令和2年10月~継続中) 保健師によるカンファレンスシートの記入内容と研究者による参加観察のフィールドノートの記載内容をもとに地域の健康課題を効率的に検討するためのカンファレンスノートの項目、検討の視点や方法、進行方法、進行役の役割について帰納的分析を行った。また、地域の健康課題の解決件数とそのための保健師の動きを記述的分析し、地域の健康課題発見や解決に向けた協議が行えるためのカンファレンスシート原案作成と運営方法を検討中である。また、全国実態調査に向け準備中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナ禍において研究対象者である自治体保健師の負担や健診体制の変更等を考慮し、2020年度実施予定であった1.6健診カンファレンスの実態調査については実施を見合わせている。2021年度実施予定だったカンファレンスシートに必要な項目の抽出を先行して実施した。2020年度は、A県内のB自治体において、所属大学の倫理委員会審査を経て、「地域の健康課題の解決に向けた1歳6か月児健康診査後のカンファレンスモデルの開発ーカンファレンスシート作成と運営方法の検討ー」の研究を実施中である。 2020年12月から研究者らが作成したカンファレンスシート試案と進行ガイドを用いた1.6健診後カンファレンスを開始し、研究者は隔月で参加観察を行っている。また1.6健診における地域の健康課題発見に必要な視点と判断について、これまで実施した5回のカンファレンスや調査対象者である保健師とのディスカッションにより課題を明らかにし、カンファレンスシート試案について1回の改良を行った。2021年12月まで継続実施する。全国実態調査については、A県内の感染状況を考慮しながら予備調査を実施しているB自治体やその他の自治体保健師からの聞き取りや文献等により質問項目の検討を行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度は、現在継続中の「地域の健康課題の解決に向けた1歳6か月児健康診査後のカンファレンスモデルの開発ーカンファレンスシート作成と運営方法の検討ー」の研究を12月末まで実施し、カンファレンスシート原案と進行ガイドを作成する。1.6健診カンファレンスに関する全国実態調査については、全国的なコロナウィルス感染拡大状況から、調査対象者への負担や集団健診方式を個別健診方式に変更したり健診回数の縮小など健診体制の変更も余儀なくされていることから実施時期や調査方法を再度検討中である。 本研究の目的は、1.6健診後カンファレンスを通じてグレーゾーンに入る可能性のある当該地域の母子保健の健康課題発見のモデル開発を行うことを目的としており、1.6健診の健診方式(集団・個別)や健診事後カンファレンスの実施状況によって異なることが予測される。現在コロナウイルス感染拡大に伴い、各自治体では集団健診から個別健診への移行や1回の健診人数の制限、健診回数の縮小などがされており、本研究への影響も懸念される。今後は、研究目的が達成されるよう研究方法を研究分担者等と再考しながら進めていく。
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Causes of Carryover |
【物品費】・本年度に全国実態調査を行う予定であったが、コロナ禍において実施ができなかったため、統計ソフトと用紙代に未使用額が生じた。この未使用額については、令和3年度において実施する当該調査費(解析・用紙代)に充てる。 【旅費】・本年に参加を予定していた日本公衆衛生学会および日本公衆衛生看護学会が、コロナウィルス感染拡大防止のためオンライン開催となったことから、参加旅費について未使用額が生じた。この未使用額については、令和3年度の研究打ち合わせ旅費及び学会参加費と併せて使用する。 【人件費・謝金】・本年度に全国実態調査を行う予定であったが、コロナ禍において実施ができなかったため、データ入力のための謝金に未使用額が生じた。この未使用額については、令和3年度において実施する当該調査のデータ入力のための謝金に充てる。【その他】・本年度に全国実態調査を行う予定であったが、コロナ禍において実施ができなかったため、質問紙郵送代に未使用額が生じた。この未使用額については、令和3年度において実施する当該調査の郵送代に充てる。
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