2023 Fiscal Year Research-status Report
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20K11642
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Research Institution | Beppu University |
Principal Investigator |
仙波 和代 (後藤和代) 別府大学, 食物栄養科学部, 教授 (30381031)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
陶山 明子 別府大学, 食物栄養科学部, 教授 (50721437)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 免疫 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度、種々の単一ミネラルを細胞に添加してもあまりサイトカインの上昇等が認められなかった。そこで以前反応の高かった硫黄に着目し、今年度は硫黄が入っている物質を中心にFACSにて解析を行った。使用した物質はカリウムミョウバン、アンモニウムミョウバン、有機硫黄(MSM)、メチオニン、システイン、カリウム、アルミニウムである。鉱物は水では溶解できないが、マクロファージはビーズ等を貪食するため、微細に粉砕し固形のまま実験には使用した。カリウムとアルミニウムはミョウバンに含有している物質であるため、コントロールとして使用した。 マウス肺胞マクロファージを培養し、上述した物質を細胞培養液に添加し、48時間後に細胞を取り出した。取り出した細胞を洗浄し、IntraPrepを用いて細胞内の免疫タンパク質の解析をFACSにて行った。TNF,IFN,IL-1のにおいてコントロールと比較し、顕著な差は認められなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究をスタートさせたのがコロナ感染症の最初の時期で、その後すぐに海外試薬の高騰、物流低下、他の業務の膨大化が生じ、それらが研究遅延の一番大きな原因となっている。また同時期に学内の役職に就いたため、研究時間が減少してしまったのも研究遅延の理由である。 現在は少しずつ元の研究体制に戻りつつあるが、使用予定であった樹状細胞(ATCC)の値段が4倍以上に上がったため継続購入が困難となった。樹状細胞は温度や環境によって非常に分化しやすいため、これまでも数継代までしか保存せず、定期的に購入をしていた。しかしながら価格が高騰したため新たな購入が3年前から難しい状況となっている。当初予定し、申請書に記載した樹状細胞を用いた実験は継続できなくなっている。 現在は代替として株化マクロファージを用いて実験を行っているが、樹状細胞とは少し異なる結果となっている。研究期間を延長させて頂いたが、少し方向性を見直しつつ研究を推進する。
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Strategy for Future Research Activity |
①進捗状況でも記載した通り、予備実験では樹状細胞を使用していたが、細胞価格の高騰のため樹状細胞(分化するので定期的に買い替えが必要)が購入ができなくなったので、IRAK4の解析は別の解析で代替する。 ②マクロファージでは、樹状細胞とは異なる反応性を示すことから、解析方法を変更する。具体的には、これまでは予備実験を参考にいくつかのサイトカインに限定して解析を行っていたが、表面抗原やアレイの網羅的解析を行う。 ③①②で結果を得られた場合に動物実験に移行する。
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Causes of Carryover |
大学内で役職に就いたために研究時間の確保が難しくなった。今年度も引き続き役職には就くこととなったが、今年度はゼミの学生がいるので、昨年度よりは進めることができると考えている。 8月末までにマクロファージの表面抗原と機能解析を実施し、12月末までに変動するサイトカインの特定を行う。そのために前半に培地やFACS抗体の購入費として使用し、後半にELISAキットや細胞内FACS解析用の消耗品の購入費として使用する。
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Research Products
(1 results)