2022 Fiscal Year Annual Research Report
筋膜の張力伝播作用の身体表面への外化機構による運動機能の拡張方法の解明
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20K11923
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| Research Institution | Waseda University |
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Principal Investigator |
上杉 繁 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (80350461)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
玉地 雅浩 藍野大学, 医療保健学部, 准教授 (70388700) [Withdrawn]
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| Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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| Keywords | テンセグリティ / 張力伝播 / 筋膜 / アナトミー・トレイン / 身体拡張 / 動作支援 / 剛性可変 / 触圧覚刺激 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
人間の全身には600を超える筋肉が存在するとも言われており，所定の動きを生み出すために超多自由度の身体をどのように制御するのかという問題は古くから考えられてきた．近年では，神経回路メカニズムのみならず，身体の各部位が力学的に協調するメカニズムも見出されてきた．本研究では，身体内部の機能を身体外部に構造化することで機能の特性を調査するアプローチのもとに，身体部位間をつなぐ張力の伝播機能に着目した．
はじめに筋膜の経路に注目し，20年度において身体の遠部位間をつなぐ張力伝播ラインを身体表面上にばねとワイヤによって構成するスーツを考案した．そして両手によるボールの投擲や両手両足による梯子登りなどの動作への利用を検討した．
21年度において，さらに張力の伝播機能を調べる上で，筋や筋膜による張力作用と，骨格による圧縮力へ対抗する作用からなる，テンセグリティ構造に注目した．そして，構造体を装着した状態における歩行や重量物運搬の支援を想定し，動作の自由度，重量物を支持する剛性，身体との接続性，体格に応じた拡張性について検討した．Tom Flemonsの脊柱モデルに着目し，使用者の身体サイズに合わせて拡張可能な基本ユニットとそれを組み合わせた装着型の構造体，張力を伝達させつつ身体に装着する方法を考案し，柱状の構造体を構築した．さらに構造体装着時において，体幹の曲げやねじり，歩行動作に追従することを確認した．
続けて22年度において，使用者が装着して重量物を支持する際の構造の剛性と，移動する際の柔軟性の両特性を考慮した装着型テンセグリティ構造体について検討した．基本ユニット間の距離を変更することで構造体の剛性を調整する機構を構築し，剛性変化について調査した．また，身体内部の張力伝播の効果を高めるという観点において，身体表面上から機械的な刺激を付与する方法についても調査を行った．
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