2021 Fiscal Year Research-status Report
Rule Generation from Wrist EMG Recognition Network Using Deep Learning and Muscle Synergy to Increase Data Value
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20K12600
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
福見 稔 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(理工学域), 教授 (80199265)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 手首筋電 / データ増量 / 深層学習 / 筋シナジー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、少数の筋電信号からデータ個数を効率的に増加させてその良否を評価する(データの価値を高める)方法と筋シナジーに基づいて深層学習ニューラルネットワーク(以後,NNと略記)から人間が理解(許容)できるルール生成法を研究開発することが目的である。そのために、令和2年度(2020年度)は、学習用データ数を増加させてデータの良否を評価した。 令和3年度(2021年度)は、手首で計測された各指の単純動作時(曲げ伸ばし時)の筋電信号を筋シナジーと見なし、複合動作をしている場合の筋電信号を各筋シナジーで表現することを試みた。各指の曲げ伸ばし動作として、親指、人差し指、中指、薬指、小指の曲げ動作、および、親指、人差し指、中指の伸展動作を筋シナジーの基本動作として筋電信号を手首で計測した。そして、これらの筋電信号を筋シナジーと関連付けるための機械学習を行った。機械学習手法として、サポートベクタマシンと3層NNを用いて学習を行った。その後、親指と人差し指を動同時に曲げる動作(タッピング)を行い、その際の筋電信号を計測して、機械学習システムに入力した。機械学習手法の出力部で,筋シナジーの表現を確認したが、どちらの手法でも人差し指の筋シナジーだけが観測される場合が多かった。これは、親指と人差し指の複合動作時の筋電信号が、単純動作時と比べて、かなり弱かったためではないかと考えられる。 今後の方針として、複合動作時の筋電信号を再計測し、もっと明確な筋シナジー信号が観測されるように工夫することが必要である。また、学習に用いるNNを深層学習モデルに置き換えて実験することも必要である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
令和3年度(2021年度)は、手首で計測された各指の単純動作時(曲げ伸ばし時)の筋電信号を筋シナジーと見なし、複合動作をしている場合の筋電信号を各筋シナジーで表現することを試みる予定であった。しかし、新型コロナ感染症の影響が残り、学生に日常的に研究協力を依頼できる状況ではなかったため、筋電データ計測・計算機シミュレーション等を効率的に進めることができなかった。そのため、データ計測や計算機シミュレーションが不十分な状況となり、研究進捗状況としてはやや送れている結果となっている。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度(2021年度)は、手首で計測された各指の単純動作時(曲げ伸ばし時)の筋電信号を筋シナジーと見なし、複合動作をしている場合の筋電信号を各筋シナジーで表現することを試みた。そして、各指のを筋シナジーを基本動作として筋電信号を手首で計測し、これらの筋電信号を筋シナジーと関連付けるための機械学習を行った。機械学習手法として、サポートベクタマシンと3層NNを用いて学習を行った。現時点での結果は不十分な精度となっており、改善が必要である。そのために、筋シナジーとしての指動作と目的とする複合動作の再検討を行う。また、筋電信号を計測する際の複合動作時の力の入れ方も再検討する。学習モデルとしては深層学習モデルを用いる。 次に、筋シナジーと関連する入力信号を特定する方法を開発する。この方法としては、画像を対象とした,GradCAMやその改良法が多種類あるので,それらの使用を検討する。上手く動作しない場合には、遺伝的アルゴリズムの使用も検討する。 さらに、特定の入力信号と筋シナジーを関連付ける方法を新たに検討する。この方法として、深層学習モデルを3層NNに変換し、可能な範囲で精度を維持しながら、ルール生成する方法を検討する。
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Causes of Carryover |
令和3年度(2021年度)は,新型コロナ感染症の影響で、発表を予定していた国内学会と国際会議がオンライン開催や開催延期となり、出張旅費の未使用が生じた。また、学生の登校禁止期間が度々あり、学生に研究協力を依頼することができなかった。令和4年度(2022年度)は、対面開催の学会が増える見通しも有り、対面で発表できる国内学会および国際会議を選別する。一方、オンライン開催であっても積極的に発表を行う予定である。
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Research Products
(1 results)