2022 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
20K13053
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Research Institution | Wako University |
Principal Investigator |
苅宿 紀子 和光大学, 表現学部, 准教授 (80608828)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 現代日本語 / 話しことば / 談話 / 雑談 / 後置 |
Outline of Annual Research Achievements |
事前に話す内容を決めているわけではない雑談では、いわゆる規範から外れた形がよく見られる。その形がなぜ生じるのかを解明できれば、話し言葉におけるコミュニケーションのしくみを明らかにすることができると考えられる。日本語の話し言葉においては、述語よりも後に文の要素を置く現象がみられる。発話計画に失敗してあとから要素を付け足しただけと捉えることもできるが、話し手が会話において即時的に判断したことを観察できる現象ともいえる。本研究の目的はいわゆる規範からは外れた形の一つである後置現象について明らかにすることである。 研究三年目にあたる令和4年度は副詞の後置の出現頻度とその要因を明らかにするために調査を行った。日本語は文末に述語を置くのが標準であるが、話し言葉においては副詞および副詞的な表現が述語よりも後に置かれることがある。 「ほんとにやりたかったのかね」といった述語に前置する副詞と、「はやいねほんとに」といった述語に後置する副詞の両方を用例採集した。他にも「すごい」のような話し言葉によく見られる副詞のように使われている表現についても調査を実施した。「すごいきれいじゃない」といった述語に前置する例と、「おいしおいしかった、すごい」といった述語に後置する例の両者を調査した。 本研究では、副詞および副詞的な表現を述語に後置する現象の分析により、発話の生成過程で話し手がどのように配慮を示しそうとしているか、どのように会話を展開しようとしているのかを考察することを目指した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウィルス感染症への対応のために研究初年度に遅れが生じたため、やや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究初年度に遅れが生じたため、2022年度までの予定だった研究期間を一年間、延長した。最終年度にあたる今年度はこれまでの成果をまとめて発表することを目指す。
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Causes of Carryover |
学会がオンライン開催になり旅費が発生しなかったこと、研究に遅れが生じたことが理由である。次年度以降は対面での学会も開催される予定であり、適切な使用に努める。
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