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2021 Fiscal Year Research-status Report

A People's History of Japan - Japanese migrants' labour movements during the Meiji and Taisho periods

Research Project

Project/Area Number 20K13183
Research InstitutionTeikyo University

Principal Investigator

LEROUX Brendan  帝京大学, 外国語学部, 准教授 (80610203)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2023-03-31
Keywords労働運動 / 移民 / 下からの歴史 / 民衆の日本史 / ミクロストリア
Outline of Annual Research Achievements

「交付申請書」(令和2年4月19日)の「研究の目的」に、「「下からの歴史」の流れに位置付けられる本研究の目的は,歴史学において一般的に忘れられることの多い労働者の「行動する能力」とそれらの「歴史の流れに影響を及ぼす能力」(Rediker)を,労働運動という特殊な歴史的産物を通じて証明することである」と記載されており、本来の計画では,「明治・大正期に日本人(出稼ぎ)移民が起こした労働運動を網羅・分類し ,データベース構築という基礎的作業を実施」する予定でしたが、今まで労働運動の事例をある程度収集できたのにも拘らず、どちらかというと一つの事例を徹底的に分析できるように力を入れてきました。本来の「下からの歴史」にさらに「ひとつの出来事やひとつの村など小さな共同体[中略]を対象とする」「ミクロストリア」の理念に影響されるようになりました。「ミクロストリア」は「観察する尺度が小さい、つまり細部まで詳細に記述を行うということを意味して使用され」ます。
具体的には、上記「交付申請書」の「補助事業期間中の研究実施計画」に記載されている仏領グアドループ島における日本人移民の労働運動を「ミクロストリア」のような分析・描写方法を利用して徹底的に記述したいと思い、研究を進めてきました。約500人の日本人男性の労働者のできるだけ詳細な情報を、日本外交史料館、グアドループ県立資料館、フランス国立海外資料館、そしてフランス外交史料館で収集してきた資料を総合的に整理しました。また、誰が労働運動に参加し、誰が逮捕され、誰が起訴されたなど、その労働運動のエピソードを詳細にまで描写し始めました。今年度論文にまとめ、「グローバル・ヒストリーと比較史の交錯―フランス/アルジェリアと日本/朝鮮の植民地化・脱植民地化を中心に―」(仮)という論文集に投稿することが決まっています。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

2021年度には2、3回ほど広島県立文書館への史料調査を計画し学芸員と連絡を取り資料の確認も行いましたが、コロナ禍の影響に伴い先方の政策により閉館され、結局のところ現地資料調査を実施することができませんでした。2022年度に再度計画を立て直す予定です。
また、2020年12月に生まれた次女の世話をする必要もあり、思う存分に研究に取り組むことが物理的に難しい状況が続いていました。2022年度には長男も次女も保育園に預けることができましたので、その分研究に携わる時間が増える見込みです。

Strategy for Future Research Activity

2022年度には以下の3点を推進する予定です。
1.「下からの歴史」及び「ミクロストリア」の分析・記述方法に従い、仏領グアドループ島における日本人移民の労働運動に関する史料分析を進め(研究協力者に依頼する分も含めて)、論文としてまとめ投稿する。
2.夏季休暇等を利用して広島県立文書館へ史料調査を再度計画する。貴重な資料があることが確定できているので、2022年度こそ現地資料調査を実施する。時間の許す限り、当初の「交付申請書」の「研究実施計画」に記載されている熊本県立図書館、和歌山県立文書館、山口県文書館への資料調査も計画する。
3.2022年度後期には今まで収集してきた日本人移民による労働運動の事例をまとめたデータベース構築に着手する。データベースに関する学習を進めた上で、他の移民研究者が協働して相互的に使えるデータベース構築を目指す。

Causes of Carryover

コロナ禍の影響で広島県立文書館等へ現地資料調査を実施することができなかったため、当初計画していた旅費の使用がありませんでした。
2022年度には、広島県立文書館等へ現地資料調査を実施し、また資料翻刻を一部依頼する予定なのでその分の人件費・謝金が生じる見込みです。
また、関連図書等の購入も念頭に入れて残りの研究費を使用する予定です。

  • Research Products

    (1 results)

All 2021

All Presentation (1 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results)

  • [Presentation] フランス植民地帝国の周辺-グアドループとニューカレドニアの日本人労働者による労働運動-2021

    • Author(s)
      ル・ルー ブレンダン
    • Organizer
      グローバル・ヒストリーと比較史の交錯―フランス/アルジェリアと日本/朝鮮の植民地化・脱植民地化を中心に―
    • Int'l Joint Research

URL: 

Published: 2022-12-28  

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