2023 Fiscal Year Research-status Report
博物館事業に注目した地方企業家フィランソロピーの展開に関する歴史的研究
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20K13254
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
大木 真徳 青山学院大学, コミュニティ人間科学部, 准教授 (00839516)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 博物館史 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、地方企業家のフィランソロピーの一環として設立された、国内各地の博物館を対象とした事例調査を主体とするものであるが、新型コロナ感染症の影響もあり、助成開始年度以降、長距離の移動を伴う現地調査を思うように実施できていない。そのため、これまでは所属大学およびその近隣の図書館や文書館等での文献調査を主体として研究を進めてきた。2023年度も同様の文献調査を中心に取り組み、すでに収集済みの資料を含め、その整理・検討を継続しておこなった。これにより、事例としている複数の博物館に関して、その設立の経緯をより詳細に把握することができた。その成果の一部は、2024年度内に博物館学関連の学会誌への投稿論文としてまとめる計画である。 また、文献調査を中心とした研究と並行して、学会活動や展示見学等による研究動向の把握も適宜行った。特に、博物館史領域の研究動向については精力的に情報の収集に努めた。これにより、本研究の視座の特徴や意義を再度確認することができた。 なお、2022年度以降、共編者として執筆に取り組んでいた2件の著書のうち、1件が2023年度に公刊された。同書(仲田康一・大木真徳編『コミュニティと教育』放送大学教育振興会, 2024)に関しては、特に、社会教育施設や博物館を中心に取り上げた担当章の執筆にあたって、本研究で得られた成果が随所に役立てられた。もう一方の共編著書については、2024年内に公刊予定となっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
長距離移動を伴う現地調査における新型コロナ感染症の影響がだいぶ緩和されてきたものの、助成開始年度からの調査の遅れをまだ十分に挽回できずにいる。実施できなかった現地調査については、再度、日程等の調整のうえ、2024年度に行う予定である。 いっぽうで、継続して取り組んでいる資料の収集・整理、および、分析には着実な成果が得られている。事例として検討しているいくつかの博物館については、その設立経緯を本研究の視座からより詳細に把握することができたため、2024年度にはその成果を博物館学関連の学会誌への投稿論文としてまとめられる見通しである。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度の研究では、これまでに実施できなかった現地調査を、できる限り実施する予定である。とりわけ、鎌田共済会郷土博物館(坂出市)については、優先的に現地での資料調査を実施したいと考えている。また、他の事例館についても、資料収集を中心とした補足的な現地調査を適宜実施する予定である。 事例館の調査結果をまとめた論文を執筆し、2024年度内に博物館学関連の学会誌(全日本博物館学会『博物館学雑誌』等)へ投稿することも予定している。
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Causes of Carryover |
助成開始年度以降、新型コロナ感染症の影響により、予定していた現地調査を思うように実施できない状況が続いてきた。そのため、調査旅費やインタビュー調査で得られた音声データ反訳のための費用等を計画通りに用いることができなかった。2024年度には、出張を伴う現地調査を可能な限り実施していく予定であり、2023年度に使用できなかった旅費や物品費等の費用は、その調査実施のために充てることになる。
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Research Products
(1 results)