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2020 Fiscal Year Research-status Report

Bangladeshi migrants and migrant workers in Saudi Arabia and the network of Islamic revival

Research Project

Project/Area Number 20K13267
Research InstitutionNagoya University

Principal Investigator

杉江 あい  名古屋大学, 高等研究院(環境学), 特任助教 (10786023)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2024-03-31
Keywordsイスラーム化 / イスラーム主義 / イスラーム復興 / 歴史的連続性 / バングラデシュ
Outline of Annual Research Achievements

本研究はサウディアラビアのマッカ(メッカ)でのフィールドワークをベースとしたものであるが,2020年度はCOVID-19感染拡大により海外渡航できず,フィールドワークが実施できなかった.それゆえ,文献調査を中心に,机上でできる作業をおこなった.
文献調査については,下記のようなテーマに関するものから,考察を進めた.
・バングラデシュにおけるイスラーム化と世俗化との関係
・1990年代以降のバングラデシュにおけるイスラーム主義運動,ミリタントの興隆および国内外の勢力との関係
・イスラーム学,イスラーム言説(空間)と女性
バングラデシュでは,他の地域で見られるようなイスラーム化→脱イスラーム化(世俗化)→再イスラーム化という流れよりも,前近代から続く人口的・景観的・意識的なイスラーム化がなお継続して進行し,またそれと同時に現世を重視する世俗的な価値観が浸透しつつあると考えられる.ただし,1990年代からイスラーム主義が政治的・社会的に影響力を持つようになり,またタブリーギー・ジャマアートやタリム(女性のイスラーム勉強会)などのイスラーム復興運動も活発化している.両者の動きがどのように関連しているのか(あるいはいないのか),またこのように近年活発化した(ように見える)動きが,18~19世紀に興隆したイスラーム改革運動と連続性を持つのか否かについては検討の余地がある.このような歴史的,現代的な動向に対し,本研究が焦点を当てるサウディアラビアなどの国外の思想や運動がどのように影響しているのかも,さらに調べる必要がある.なお,本研究におけるバングラデシュ内の対象地域では,(宗教)教育の広まり・活発化とともに,デーオバンド系の思想的影響が見受けられた.そうした中で,サウディアラビアなどの海外渡航経験者が,どのような思想的影響をもたらしているのかについて,さらなる調査が必要である.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

2020年度はCOVID-19感染拡大によりサウディアラビアに渡航できず,フィールドワークが実施できなかった.それゆえ,文献調査など,机上での作業に終始せざるを得なかった.本研究はサウディアラビアのマッカ(メッカ)でのフィールドワークをベースとしたものであるため,フィールドワークが実施不可能という状況は,研究の進捗に甚大な影響を与えている.

Strategy for Future Research Activity

2021年度もCovid-19の影響によりフィールドワーク実施可能性が低いため,マッカにおける巡礼・外国人流入の歴史と変容に焦点を当てて18~19世紀のイスラーム改革運動と現代のイスラーム主義/復興運動との間の(非)連続性について文献調査を進める.また,デジタル・フィールドワークやマッカ在住者へのオンライン・インタビュー,マッカのバングラデシュ人世帯の悉皆調査の代行依頼の可能性を検討する.

Causes of Carryover

2020年度はサウディアラビアのマッカ(メッカ)でフィールドワークを行うために,旅費と現地の調査協力者への謝金を計上していた.しかし,COVID-19の影響で渡航が不可能だったため,これらの支出は無くなった.また,フィールドワークを実施するために購入する予定だった物品の費用も支出しなかったため,結果的にほぼ文献の購入費用のみの支出となった.来年度も渡航の見通しが立たないが,現地居住者へのオンラインインタビューやマッカに居住するバングラデシュ人世帯悉皆調査の代行依頼が可能になった場合に,謝金として使用することを計画している.

  • Research Products

    (2 results)

All 2021

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results,  Open Access: 1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] イスラームとムスリムについて教える/学ぶ人のために―ムスリマのフィールドワーカーからの提案2021

    • Author(s)
      杉江あい
    • Journal Title

      E-journal GEO

      Volume: 16 巻 1 号 Pages: 102 - 123

    • DOI

      10.4157/ejgeo.16.102

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Presentation] イスラームとムスリムについて教えるための2つの提案2021

    • Author(s)
      杉江あい
    • Organizer
      2021年日本地理学会春季学術大会

URL: 

Published: 2021-12-27  

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