2022 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
20K13494
|
Research Institution | Senshu University |
Principal Investigator |
森田 公之 専修大学, 経済学部, 講師 (20778831)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | パフォーマンスフィードバック / メンタリング / 組織の透明性 |
Outline of Annual Research Achievements |
「制度としてのフィードバック」と「戦略的情報伝達としてのフィードバック」の二つの研究課題に取り組んだ.「戦略的情報伝達としてのフィードバック」の研究は,昨年度,国際的学術雑誌から棄却されてしまった際に指摘された点について対処するために,分析モデルを修正した. 現在,変更を反映するために本文を修正し,新たに別の国際的学術雑誌への投稿を準備している状況にある.
「制度としてのフォーマルなフィードバック」の研究は, 国際学会(欧州経済学会(EEA)の年次大会)で発表し, そこで得たコメントに対応するように改訂した. 具体的には,理論分析と対応する実証分析との関連を明確にした. また, 前回国際的学術雑誌へ投稿し棄却された際に,特にアイデアの価値とアイデアを遂行する努力の間に補完性がないことを分析の簡単化のために仮定していたが,この仮定について補完性があった場合には組織内の透明性のメリットが増すので,透明な組織が望ましくなりやすいのではないかとの指摘を複数のレフリーから受けた. この指摘に対応するために, アイデアの価値とアイデア遂行努力の間に補完性のある分析を追加し,アイデアの価値とアイデア遂行努力の間の補完性の高まりが,必ずしも組織の透明性のメリットを上げるわけではないことを示した. また, その他にも新規のアイデアと既存のアイデアの期待値が同じことを仮定していたが,それぞれのアイデアの期待値が異なると最適な組織の透明性にどのような影響があるのかも追加的に分析した. これらの変更を反映し,再度,国際的な学術雑誌へ投稿し,現在査読結果を待っている状況である.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
「戦略的情報伝達としてのフィードバック」の研究は,最終年度中には国際的学術雑誌へ投稿でき, 「制度としてのフォーマルなフィードバック」の研究は,すでに国際的学術雑誌への投稿をしており,現在その査読結果を待っている状況であるため,研究成果を国際的学術雑誌に公表できるように進めていける状況にある.
|
Strategy for Future Research Activity |
「戦略的情報伝達としてのフィードバック」の研究は, 国際的な学術雑誌へ投稿する. 「制度としてのフォーマルなフィードバック」の研究については, 現在投稿中の国際的な学術雑誌の査読結果を待って,改訂作業を進める, また棄却された場合には再度別の学術雑誌へ投稿する.
|
Causes of Carryover |
コロナ禍のため, 国内の研究会や学会, そして国際学会へ対面で出張することが少なくなり, 主に旅費を使用することが減少したことが理由である. 翌年度は, 対面での出張する機会が増えることが予想されるので,より計画的に予算を執行できる予定である.
|