2020 Fiscal Year Research-status Report
大学の専攻分野と進路選択の関係の変遷に基づく大学進学希望者の進路選択支援システム
Project/Area Number |
20K14088
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
高橋 望 琉球大学, 大学評価IRマネジメントセンター, 講師 (10805964)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 大学の専攻分野 / 専攻分野と進路選択の関係性 / 学位に付記する専攻分野の名称 / 進路選択支援システム / 可視化 / 大学進学希望者 / キャリア教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、大学進学希望者やその支援者の将来のキャリアを見据えた進路選びを支援することを目的として、①大学の専攻分野と卒後の進路選択の関係の変遷の解明と、②その対応関係から最適な進路選択支援システムの開発を試みるものである。初年度は、主に①に焦点をあて、大学進学希望者の進路選択を支援することを目的として、大学の専攻分野と職業選択の関係の可視化を試みた。具体的には、平成29年度に大学改革支援・学位授与機構によって実施された学位に付記する専攻分野名称の全国調査結果(調査結果は当該組織のウエブサイトに掲載)について、KHcoderを用いた形態素解析や対応分析により専攻分野別の頻出語を抽出し、特徴を可視化した。また、同年に実施された学校基本調査(調査結果は当該組織のウエブサイトに掲載)における大学生の卒後の職業種・産業種別の人数集計表について現在の傾向や、経年変化の状況について分析を行った。この結果、専門職養成的な専攻分野は特定の職業種・産業種への就職と関連する一方で、学際的な分野は多様な職業種・産業種への就職と関連するような対応関係がみられた。今後は、大学の設置や年度の要因を含めた検討を行うことで、大学の専攻分野と職業選択の関係を精緻に可視化することを目指す。②に関しては、文献調査等により海外の支援システムの情報を収集した。今後は、この情報をもとに、日本版の進路選択支援システムを設計し、大学進学希望者等に対してヒアリング調査を行うことにより、最適化を図る。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度は、(1)研究遂行にあたり関連するトピックを中心に文献調査を行うとともに、(2)大学進学希望者等に対してヒアリング調査を行い、進路選択支援システムの設計図を改善する。また、(3)付記名称の種類と進路別の就職者数や割合とどのような対応関係にあるかについて質的・量的に明らかとすることを計画していた。 このうち、(1)と(3)については、おおむね順調に進展している。(2)については、新型コロナウイルスによる影響で、計画していた高等学校への訪問調査を実施することができなかったために、現在の進捗状況はやや遅れている.
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、初年度の分析に大学の属性という要因を 加えた3要因(学問分野、大学の属性、年度)について、進路別の就職者数等がどのような 対応関係にあるかを対応分析等により明らかとすることを試みる。遅れてしまった研究計画の実施は、訪問先ならびに研究協力者の予定を踏まえて、できるだけ早い時期に再調整するつもりである。
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Research Products
(5 results)