2021 Fiscal Year Research-status Report
Thompson群Vの非正曲率性の研究と低次元トポロジーへの展開
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20K14311
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
加藤 本子 愛媛大学, 理工学研究科(理学系), 特定助教 (00847593)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | Thompson群 / 非正曲率距離空間 / 幾何学的群論 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、Cantor集合の対称性を記述する群であるThompson群Vを対象に、幾何学的な観点から研究を行っている。この年度は、Vとそれに関連する群について、非正曲率の距離空間への群作用の新たな構成法の研究を行った。結果の一部に関し、オンラインセミナーGeometric Group Theory in East Asiaで講演を行った。この年度の5月30日から3月31日は休業により研究を中断した。 なお、2021年度に行う予定であった以下の研究計画について、2022年度に繰り越して研究を進める。 ・円の自己同型写像のなすリング群について、リング群の中でより性質FHに近い性質を持つものの探索を行う。リング群のうち、Thompson群やHigman-Thompson群は性質FHを弱めた性質を持つが、この証明には群の実質的完全性を用いる。そのため、まずは実質的完全なリング群の抽出と特徴づけを行う。Thompson群やHigman-Thompson群以外の具体例の構成を行う。具体例が得られれば、群同型による分類を行い、群同型の意味で新しい具体例を構成する。 ・関連する最新の研究に関する情報収拾や、他の研究者との議論を通して、研究のさらなる発展の可能性を模索する。国内・国外移動が可能になった場合は国内・国外研究集会への出張を行い、情報収集や議論を行う。移動が難しい場合は機材やオンライン会議システムなどによるオンラインでの議論環境を整備し、オンライン研究集会を企画する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
参加予定であった研究集会やセミナーの中止により、情報収集や議論に遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
(1)現在までの研究に引き続き、Thompson群Vの非正曲率距離空間への作用の研究を進める。 (2)Vの一般化である符号付きThompson群についても研究を進める。同型問題についてエタール亜群の観点から別証明を与えることにより、無限型写像類群の研究への展開を目指す。
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Causes of Carryover |
産休・育休により研究を中断したため。翌年度は当年度の研究計画を引き継いで予算を使用する。
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