2021 Fiscal Year Research-status Report
苔類に特徴的な大環状芳香族化合物の生合成機構および生理作用の解明
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20K15460
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
北岡 直樹 北海道大学, 農学研究院, 助教 (20785547)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 生合成 / 苔類 / 二次代謝産物 |
Outline of Annual Research Achievements |
苔類に属する様々な種からみつかっている一方で、苔類以外の植物種からはみつかっていない『苔類にユニークな代謝産物』が植物体内でどのように作られ(生合成され)、どのような役割を担っているか(生理作用を有するか)を明らかにすることを本研究課題では目的としている。具体的には候補となる酵素を大腸菌や酵母で発現させその機能を明らかにするとともに、同酵素遺伝子の破壊株を作製し代謝物プロファイルを調べる。さらに、作製した破壊株の表現型を調べることで、前述の目的の達成を目指す。
【作製した遺伝子破壊株における代謝産物の分析】 ゲノム編集技術であるCRISPR/Cas9を用いて作製した標的遺伝子のゼニゴケ破壊株を作製した。現在までに、異なる二段階を触媒すると予想される2つの遺伝子群に加えて、標的化合物への関与が示唆される機能未知の遺伝子の破壊株の作製に成功している。遺伝子破壊株の代謝物分析を行なったところ、最初の段階を触媒すると予想される酵素遺伝子の破壊株で標的化合物の減少がみられた。その一方で、後半の段階を触媒すると予想される酵素遺伝子や未知の酵素遺伝子の遺伝子破壊株においては、予想していた標的化合物の減少がみられなかった。 【遺伝子のクローニング】コケ植物より、標的遺伝子をクローニングし大腸菌発現用のベクターに導入した。作製した発現用ベクターを用いて、タンパク質発現用の大腸菌の形質転換を行なった。同大腸菌を用いて発現、Niアフィニティーカラムによって発現したHisタグつき組換え酵素を用いて酵素活性を調べたところ、微弱ではあるが所望の酵素活性の検出に成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
目的としていた遺伝子破壊株の作製に成功するとともに、作製した遺伝子破壊株で標的化合物が減少しているという知見が得られたため。
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Strategy for Future Research Activity |
組換え酵素の発現条件や反応条件を検討し、標的遺伝子の生化学的機能をより詳細に解析する。
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Causes of Carryover |
高額な生化学実験用試薬などの購入を次年度に持ち越したため。
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Research Products
(2 results)