2022 Fiscal Year Annual Research Report
iCAFs in gastric cancer and their commitment to progression via stem-ness induction
Project/Area Number |
20K16203
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
沼倉 里枝 帝京大学, 医学部, 講師 (20805387)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | iCAFs / IL-6 / 胃癌 / 分化 / 細胞株 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は,YS-1にiCAFsを決定付ける他の特徴があるかどうかについて調べた.Real-time PCRで,YS-1でのLIFとACTA2のmRNA発現をHGFと比較した.並行して,前年度に提出したRNA-seqのデータ解析を行った.HGFと比較した場合のYS-1における発現変動遺伝子を抽出し,文献で報告されている他のiCAFs関連遺伝子の発現比較,およびPathway解析を行った.これらの結果から,YS-1は胃iCAFsの細胞株であることがわかった.本研究の目的の一つである「胃癌でもiCAFsが存在することの証明」は,胃癌間質から樹立されたYS-1の存在により間接的に達成されたことになる.本研究のもう一つの目的である「iCAFsが幹細胞性誘導に関与するという仮説の検証」を行うため,YS-1のconditioned mediumが間葉系幹細胞や胃癌細胞に与える変化を調べた.まず,間葉系幹細胞の形態変化を調べるため,骨髄由来間葉系幹細胞株 (UBE6T-15)に,YS-1のconditioned mediumを加えてマトリゲル上で培養し,顕微鏡下での写真撮影,インサートメンブレンを固定後ギムザ染色を行った.次に,YS-1 conditioned mediumを加えたUBE6T-15におけるACTA2とENGのmRNA発現を調べた (real-time PCR).胃低分化腺癌細胞株 (NUGC3)に,YS-1のconditioned mediumを加えて培養し,代表的な幹細胞関連遺伝子のmRNA発現比較(real-time PCR),軟寒天培地での足場非依存性増殖 (colony formation assay),浸潤能 (invasion assay)を調べた.その結果,YS-1はUBE6T-15やNUGC3の分化状態に影響を与えることが示唆された。
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