2023 Fiscal Year Annual Research Report
PDEに注目した強皮症の病態解明と新規治療法の開発
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20K17456
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
樋口 智昭 東京女子医科大学, 医学部, 寄附部門講師 (80836966)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 強皮症 |
Outline of Annual Research Achievements |
強皮症皮膚線維芽細胞および強皮症モデルマウスに対するアプレミラストの線維化抑制作用についての検討を引き続き行なっており、今年度は昨年度までの実験 で足りない点を補うとともに、データを論文発表できるような形でまとめた。具体的には、、昨年に引き続き、強皮症皮膚線維芽細胞からのI型コラーゲンや細胞外マトリックスの産生、ブレオマイシン誘導皮膚硬化モデルマウスを用いた皮膚硬化の改善、αSMA陽性筋線維芽細胞数や、CD3陽性細胞、F4/80陽性マクロファージ発現数が、アプレミラス トによる治療でどのように変化するかについて、実験データをまとめ、論文を投稿したが、reviseに対する実験と対応を行い、受理された(Higuchi T, et al. Sci Rep. 2023 Nov 8;13(1):19378. )。今年度もコロナ禍であったことと、学会発表に値する新規の研究成果がなかったために、積極的な学会発表ができな かった。今後はPDE4のみにとどまらず他の PDEについても 検証を行うとともに、強皮症患者の最大の予後規定因子となる肺線維症に対するPDE阻害薬の有効性、線維化抑制作用という点についても、今後可能な限り検証をすすめていく。この研究プロジェクトについては、令和 5(2023)年度文部科学省科学研究費助成事業若手研究に採択され(課題番号:23K15358)、今後も継続して研究を行う基盤を確立することができた。
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