2020 Fiscal Year Research-status Report
吸入麻酔薬と近赤外線の併用は高齢モデルにおいて心保護効果を増強するか?
Project/Area Number |
20K17814
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
木下 倫子 徳島大学, 病院, 助教 (90532218)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 吸入麻酔薬 / 近位赤外線 / 心保護 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、吸入麻酔薬と近赤外線照射の併用が、高齢マウスの心筋虚血再灌流モデルにおいて、それぞれ単独の保護効果よりも強い保護効果を発揮するか探索することである。13月齢の高齢マウスから取り出した初代培養の心筋細胞を用いて、数日間の培養の後、無酸素(95%N2, 5%CO2)のインキュベーターで3時間(虚血)の後、通常酸素濃度のインキュベーターで3時間(再灌流)の培養を行い、虚血再灌流モデルを実施した。再灌流時に様々な波長・照度の近赤外線を照射し、心筋細胞に対して最も保護効果を有した近赤外線の条件を探索する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
ランゲンドルフフリーの方法を用いて、13月齢C57BL/6マウスから初代培養心筋細胞を取り出した。加齢による問題からか、数日の培養を経ると、心筋細胞の生存率がかなり低下したため、実験に耐える細胞数が取れなくなった。細胞数を確保するため、取り出したすぐの心筋細胞を用いて虚血再灌流モデルの実験を行うと、コントロール群と介入群とで差がない結果となり、実験を遂行できなかった。また、新型コロナウイルス感染拡大の影響から自粛期間があったため、なかなか実験に当てられる日数が取れなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
高齢マウスから心筋細胞を取り出した後、日数をおくほどに生存率がみるみる低下したため、実験の遂行に支障を生じた。あまり日数をおかずに虚血再灌流モデルを行うと、コントロールとの差がなくなってしまった。マウスの月齢をもう少し若くすることを検討している。また、新型コロナウイルス感染拡大の影響で実験日数の獲得が難しく、日数を制限しても実験可能なモデルである、過酸化水素を用いた酸化ストレス実験も検討している。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症拡大の影響で予定してた研究日数を取ることができなかった。実験に要した試薬類も、予定していた量を買うことはなかった。国内外の学会に出席予定であったが、これも中止となり、出席することができなかったために、次年度使用額が生じた。今年度も学会参加は見込めないため、翌年度分として請求した研究費と合わせて、物品購入に当てる予定である。遅れた分も合わせて、スピードアップをして行う。
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