2021 Fiscal Year Research-status Report
吸入麻酔薬と近赤外線の併用は高齢モデルにおいて心保護効果を増強するか?
Project/Area Number |
20K17814
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
木下 倫子 徳島大学, 病院, 助教 (90532218)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 吸入麻酔薬 / 近位赤外線 / 心保護 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、吸入麻酔薬と近赤外線照射の併用が、高齢マウスの心筋虚血再灌流モデルにおいて、それぞれ単独の保護効果よりも強い保護効果を発揮するか 探索することである。再灌流時に様々な波長・照度の近赤外線を照射し、心筋細胞に対して最も保護効果を有した近赤外線の条件を探索する。13月齢の高齢マウスから取り出した初代培養の心筋細胞を用いて、数日間の培養の後、無酸素(95%N2, 5%CO2)のインキュベーターで3時間 (虚血)の後、通常酸素濃度のインキュベーターで3時間(再灌流)の培養を行い、虚血再灌流モデルを実施するという当初の予定に対し、数日間の培養では心筋の生存率が悪く実験ができず、数時間の培養ではコントロール群と介入群とで差がない結果となり実験を遂行できないという問題に対し、過酸化水素を用いた酸化ストレス実験が可能かどうか検討した。過酸化水素を用いた実験では、老齢マウスから取り出したばかりの初代培養の心筋細胞に対し、ストレスが大きくコントロール群と介入群の双方にて実験遂行が不可能であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
ランゲンドルフフリーの方法を用いて、13月齢C57BL/6マウスから初代培養心筋細胞を取り出した。数日の培養を経ると、心筋細胞の生存率がかなり低下したため、実験に耐える細胞数が取れなくなった。細胞数を確保するため、取り出したすぐの心筋細胞を用いて虚血再灌流モデルの実験を行うと、コントロール群と介入群とで差がない結果となり、実験を遂行できなかった。という前回の問題を踏まえて、過酸化水素を用いた実験が可能かどうかを検討した。過酸化水素を用いた実験では、老齢マウスから取り出したばかりの初代培養の心筋細胞に対し、ストレスが大きくコントロール群と介入群の双方にて実験遂行が不可能であった。新型コロナウイルス感染拡大の影響から自粛期間があったことに加え、研究以外の臨床業務が増えてなかなか実験に当てられる日数が取れなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
使用する過酸化水素の濃度および用いる心筋細胞の数を再検討する。心筋細胞は分裂しない上、ストレスに弱く簡単にアポトーシスを起こすため、場合によっては心筋細胞ではなく、血管内皮細胞を用いることも検討する。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症拡大の影響で予定してた研究日数を取ることができなかった。実験に要した試薬類も、予定していた量を買うことはなかった。国内外 の学会に出席予定であったが、これも中止となり、出席することができなかったために、次年度使用額が生じた。今年度も学会参加は見込めないため、翌年度分として請求した研究費と合わせて、物品購入に当てる予定である。遅れた分も合わせて、スピードアップをして行う。
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