2024 Fiscal Year Annual Research Report
新たな適応による出血性ショックに対するキサンチンオキシダーゼ阻害薬治療の確立
| Project/Area Number |
20K17877
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| Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
瀧口 徹 日本医科大学, 医学部, 助教 (20787593)
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| Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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| Keywords | 出血性ショック / 活性酸素 / 酸化ストレス / キサンチンオキシダーゼ阻害薬 / 抗酸化作用 / 抗炎症作用 |
| Outline of Annual Research Achievements |
外傷診療の進歩にかかわらず、出血性ショックに引き続いておこる多臓器不全は、いまだに重傷外傷における主要な死因である。キサンチンオキシダーゼ(XO)阻害薬は強力な抗酸化作用をもち、これを改善する可能性がある。XOは活性酸素の産生にかかわり、主要臓器や血管に広く分布することが知られている。我々はこれまで、XO阻害薬の抗酸化作用は脳虚血再灌流障害モデルにおいて臓器障害を軽減することを世界に先がけて見いだした。また、ラット出血性ショックモデルにおいて虚血腸管で産生される腸間膜リンパ液が肺障害に重要な役割を担うことを解明し、遠隔臓器障害における機序を見いだした。これらから、全身の虚血再灌流障害である出血性ショックにおいてXO阻害薬は有効であると考えられる。以上を踏まえ本研究では、ラット出血性ショックモデルにおいてXO阻害薬が全身の臓器障害を軽減するか否かを検討している。ラット組織損傷・出血性ショックモデル(開腹術後平均血圧35mmHgを45分間維持)に対し、作用機序の異なるXO阻害薬(アロプリノール、フェブキソスタット)を脱血量の3倍の生理食塩水に混和し2時間かけて投与した。蘇生輸液終了2時間後に肺と血液を採取した。Sham群、コントロール群、アロプリノール群、フェブキソスタット群の4群(n=6)で血圧の推移、血液ガス値、尿酸値、酸化ストレスマーカー(MDA)、炎症性メディエータ(IL-6)を測定した。血圧、血液ガス値に各郡で有意差は認めなかった。尿酸値はコントロール群と比較し、アロプリノール群で有意に低下していた。MDAとIL-6はコントロール群と比較し、アロプリノール群とフェブキソスタット群で有意に低下していた。出血性ショックによる急性肺障害に対しXO阻害薬は抗酸化作用、抗炎症作用を認めた。
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