2023 Fiscal Year Annual Research Report
Roles of efferocytosis in intracranial aneurysm rupture
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20K17933
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
宮本 健志 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 徳島大学専門研究員 (80585000)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | アポトーシス / エフェロサイトーシス / 脳動脈瘤 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和5年度は令和4年度に引き続いて動物や試薬、データ整理、実験の修正と実行を行った。 これまでに遺伝子操作によるエフェロサイトーシス不全を起こしたマウス(ノックアウトマウス)では有意に脳動脈瘤破裂が増加することを明らかにした。また、ノックアウトマウスと野生型のマウスでは、どちらも同様にDOCA誘発性高血圧が誘導された。血圧に関係なく、遺伝子的差異が脳動脈瘤破裂を増加させたと考えられた。また、詳細な分子機構を調べるために、それぞれのマウスにおいて脳動脈瘤破裂を誘導し、RT-PCRを行った。脳血管壁を比較すると、ノックアウトマウスでは有意に炎症関連分子が上昇していた。 ヒト脳動脈瘤血管壁についても免疫組織化学染色及び免疫蛍光染色を行った。アポトーシスを証明するために、Cleaved Caspase 3やTUNEL染色を行った。ヒトの破裂及び未破裂脳動脈瘤壁においてもCleaved Caspase 3やTUNEL染色で染色される部位が認められ、ヒト脳動脈瘤壁においてアポトーシスが起こっていることを証明できた。また、マクロファージなどと共染色を行うことで、アポトーシスを起こした細胞が貪食されていない部位も存在することを証明することが出来た。つまり、ヒト脳動脈瘤血管壁においてもエフェロサイトーシス不全があることが示唆された。 研究代表者独自の脳動脈瘤破裂モデルを用いて薬物学的にエフェロサイトーシスを促進あるいは抑制することによって、脳動脈瘤破裂率が変化するかについて検討中である。
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