2021 Fiscal Year Research-status Report
新規ARシグナル経路制御因子JMJD1Cの前立腺癌における機能解析と臨床応用
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20K18102
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
福岡屋 航 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (30814975)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 前立腺癌 / アンドロゲン受容体 / JMJD1C |
Outline of Annual Research Achievements |
JMJD1Cと他の細胞内シグナル経路分子の発現の相関を検討することを目的に、メッセンジャーRNA発現の定量を行った。結果、JMJD1C発現はbeta-catenin経路分子(CTNNB1、APC)と統計学的有意な正の相関を示すことが判った。他方、相同組換え修復関連遺伝子として知られているBRCA1、BRCA2、ATMの発現とも正の相関を示していた。興味深いことに、JMJD1C発現上昇は細胞増殖シグナル遺伝子であるPIK3CAの発現亢進と関係していた。JMJD1Cの発現はbeta-catenin経路、PI3K/Akt経路を介して前立腺癌の進行に関与している可能性が示唆された。各分子の活性化は未だ検討出来ておらず今後の検討課題の一つである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
標的遺伝子の発現に関係する複数の分子を確認出来たため。
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Strategy for Future Research Activity |
JMJD1Cは特定の細胞内シグナル経路遺伝子の変化と関係していることが判ったため、各分子のリン酸化や各遺伝子のメチル化に関する解析を追加する必要がある。
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Causes of Carryover |
DNAメチル化解析及びin vitroの一部の実験を実施出来なかったため次年度使用額が生じた。
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