2020 Fiscal Year Research-status Report
Association between severity of age-related macular degeneration and systemic atherosclerosis
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20K18400
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Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
眞野 福太郎 近畿大学, 医学部, 助教 (10868087)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 加齢黄斑変性 / reticular pseudodrusen / 動脈硬化 / 血管内膜中膜複合体肥厚度 / 心臓足首血管指数 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、加齢黄斑変性の早期進行に関連するとされるreticular pseudodrusen(RPD)に着目し、主要な評価項目として頚動脈エコーでの内頚動脈の内膜中膜複合体肥厚度を、副次的な評価項目として、血管の硬化度(心臓足首血管指数および上下肢の血圧差)、Body mass index(BMI)の評価を行う研究計画を進行中である。サンプルサイズはRPDを認める群20例、認めない群20例を組み入れる予定であったが、2020年度は合計で目標の40症例を獲得した。しかしRPDを有する症例が10例未満であり、さらなるRPD症例の蓄積と、今後データの解析を行う予定である。予想されうる結果としてはRPD群で動脈硬化の指数が高いことであるが、同時に加齢黄斑変性の重症度に応じて、動脈硬化の程度に差があるか(進行した加齢黄斑変性で動脈硬化の程度が強いかどうか)も調査する予定である。本研究にてRPDと動脈硬化の程度の関連が認められれば、さらなる前向きな研究としてRPDの有無で心血管系疾患の発症率に差があるかを調べる観察研究や、生活習慣の改善によってRPDが退縮し、加齢黄斑変性への進行を抑制できるか、また心血管系イベントを抑制できるかを調べる介入研究も今後考えられる。組織学的には動脈硬化は細胞外マトリックスの増加として捉えられる。今後の展望として、RPDを有するアイバンク眼を輸入し、組織学的検討を行う研究も立案中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
合計の目標症例数である40例を達成したが、RPDを有する症例は10例未満で、さらなる症例の蓄積とデータの解析を進める予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は倫理委員会の承認のもと、データの解析を進め、論文化を目指す予定である。 本研究では、全身の動脈硬化の指標である内頚動脈の内膜中膜複合体肥厚度や心臓足首血管指数および上下肢の血圧差、Body mass index(BMI)の評価を行ったが、今後の展望としてアイバンク眼を用いた局所の動脈硬化として細胞外マトリックスに関連した組織学的研究も検討中である。
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Causes of Carryover |
次年度予算の使用用途として、解析に要するプログラムの購入、国内発表、論文化に係る費用を計画している。
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