2023 Fiscal Year Research-status Report
勤労世代の職業的背景に基づいた食生活質問票の開発と医療・産業保健現場での応用
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20K18946
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
田中 里枝 産業医科大学, 医学部, 非常勤助教 (90821637)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 予防医学 / 産業医学 / 栄養疫学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は労働者の職業的背景に基づいて食生活を把握するための問診票・質問票の開発である。そのために、(1)労働者の食行動に影響する職業的背景の解明、(2)職業ごとの食行動と栄養素摂取との関連性の解明、(3)医療・産業保健現場における職業歴・食生活歴に関する問診・質問聴取状況の把握を計画した。(1)(2) はこれまでの研究(研究活動スタート支援 (H30-31, R1) )と関連性が深く重なる部分もあり、(3)が本研究において特に新規性の高い部分となっている。 (3)に関して当初はインタビューおよびアンケート調査の実施を検討していたが、文献調査を行う中で対象範囲が広域になることが予想されたことなどの理由から、対象範囲を明確に絞り、症例報告の文献レビューを行うことで、医療・産業保健現場における職業歴・食生活歴の聴取状況の把握を試みる方針とした。2022年度に引き続き、「日本人の食事摂取基準(2020年版)」等を参考に食生活との関連が深いと考えられる生活習慣病に焦点をあてた。それぞれの疾患に関する症例報告において、職業に関す記述や食生活に関する記述の有無を確認、記述があるものに関してはその内容まで確認した。現在の進捗状況を以下に報告する。英語論文の検索についてはレビュー作業の開始段階である。今後、検索式を含めた検索条件設定について引き続き検討する必要がある。一方で、日本語論文の検索においては、レビュー作業の方針が定まってきている。各論文の内容を確認する作業を進めながら、検索条件の見直しを行っている段階である。論文タイトル等に含むキーワードとして疾患名を用いた場合、疾患名によっては該当論文が検索されない場合や検索された場合でも「食生活との関連が深いと考えられる生活習慣病」に該当しないと考えられる病態に焦点をあてた報告もあり、キーワードの選択について今後さらに検討する必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
医療・産業保健現場における職業歴・食生活歴に関する問診・質問聴取状況の把握について文献レビューを遂行中であるが、文献の絞り込み作業に時間を要しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
医療・産業保健現場における職業歴・食生活歴に関する問診・質問聴取状況の把握について遂行中の文献レビューのまとめを行う方針である。
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Causes of Carryover |
当初の研究計画よりもやや遅れているため、次年度使用額が生じた。 文献研究に必要な事務消耗品や文献管理ソフトの購入等のために使用する予定である。
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