2020 Fiscal Year Research-status Report
解剖生理学に基づく臨床判断がシミュレーションでの看護実践能力に与える影響
Project/Area Number |
20K19039
|
Research Institution | Tokyo Health Care University |
Principal Investigator |
西村 礼子 東京医療保健大学, 医療保健学部, 准教授 (10757751)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | 看護教育 / 臨床判断モデル / シミュレーション / 臨床判断 / 看護実践能力 / カリキュラム |
Outline of Annual Research Achievements |
看護基礎教育課程において、臨床判断能力の基盤となる解剖生理学の強化ならびに基礎看護学における臨床判断能力や倫理的判断・行動に必要な基礎的能力を養うためにシミュレーション教育の充実が求められている。しかし、各施設・単元のシナリオや授業デザインの検討は始まったばかりであり、厚生労働省2020年保健師助産師看護師学校養成所指定規則改正に伴う改正カリキュラムとして、臨床判断能力の基盤となる解剖生理学と基礎看護学でのシミュレーションを活用した演習をどのように結び付けるかの方向性は示されていない。 本研究では、解剖生理学に基づく臨床判断がシミュレーションでの看護実践能力に与える影響を明らかにするため、従来(解剖生理学履修後に臨床判断・シミュレーションをそれぞれ履修)と改正(解剖生理・臨床判断・シミュレーションを統合した)授業設計を比較する双方向的に統合した授業設計による看護実践能力を明らかにすることで、指定規則改正で求められる看護実践能力向上のための改正カリキュラムの開発が可能となると考え、4年間での研究計画立案、実施、分析、成果発表を目指す。 2020年度は①シミュレーションのシナリオの検討(αテスト・βテストの実施)、②アウトカムとなるLasater Clinical Judgment Rublic(LCJR)の日本語版を検討、③従来の授業設計による看護学生のClinical Judgment Model (Tanner 2006)のシミュレーション実施中の看護学生の反応のデータ収集、④従来の授業設計におけるLCJRでの看護学生評価の収集の①~④を予定し、研究を進めた。 2020年度実績としては、海外の文献検討、臨床判断モデルを活用したシミュレーションのscenario作成・シミュレーション実施・評価方法の検討、指定規則改定に基づくカリキュラム設計(ディプロマポリシー・学習内容と順序の検討、授業計画)を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2020年度はLasater ClinicalJudgment Rublic(LCJR)日本語版の検討として、アウトカムとなるLCJRの日本語版を検討する予定だったが実施できなかった。一方でカリキュラム設計となるディプロマポリシーに基づき学習内容と順序の検討を実施できた。
|
Strategy for Future Research Activity |
2021年度は、①改正の授業設計による看護学生のClinical Judgment Model (Tanner 2006)のシミュレーション実施中の看護学生の反応(観察項目、インタビュー内容、フィジカルイグザミネーション項目、看護技術実践項目)のデータ収集、②改正の授業設計におけるLCJRでの看護学生の評価収集を行う予定である。また、2022年度従来と改正授業設計によるデータ分析・統計解析、2023年度の学会発表・論文作成・論文投稿を目指す。
|
Causes of Carryover |
2020年度において、シミュレータを購入する予定であったが、比較検討が必要となり、時間を要したため次年度に繰り越した。2021年度にシミュレータの購入、ディブリーフィングのデータ管理システムの購入を予定している。
|
Research Products
(6 results)