2020 Fiscal Year Research-status Report
緩和ケア対象患者とその”家族ケア”に関するVRトラベルの効能解明
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20K19066
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
宇井 睦人 順天堂大学, 医学部, 助手 (70865245)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 仮想現実(Virtual Reality;VR) / 家族ケア / コミュニケーション / デジタルテクノロジー / VRトラベル |
Outline of Annual Research Achievements |
医療におけるデジタルテクノロジー関連の補完代替療法についてはその研究が少なく、「仮想現実(Virtual Reality)」が臨床現場における患者・家族に及ぼす影響は不明である。そこで本研究は緩和ケア対象患者とその家族のより良い心のケアの発展を目的に「実際に旅をしているようなVR;VRトラベルが患者・家族ケアに有用である」との仮説の実証を行う。具体的には既存の映像視聴を比較対象として、VRトラベルを同時視聴した患者とその家族に対して、主観的質問紙に加え、唾液中のストレス関連ホルモンを測定することで客観的かつ生理学的な分析で実証する。本研究によりVRトラベルの患者と“家族ケア”の効果を証明し、臨床エビデンスにもとづいたVRなどデジタルテクノロジー技術の臨床応用への道を切り開く。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究では、唾液中で喜びを反映するオキシトシン、ストレスを反映するコルチゾールを測定することにより、質問紙による主観的効果だけでなく、VRトラベルが患者と家族の喜びやストレスにどのような影響を与えているかを客観的に分析する予定であったが、「唾液中コルチゾールが幸福時に減少する」という先行文献が見つけられず、研究方法の変更を検討している。
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Strategy for Future Research Activity |
唾液中オキシトシンのみの測定、もしくはホルモン測定以外の方法で評価する研究に切り替えることを検討中である。
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Causes of Carryover |
研究の遅れに合わせて研究材料などの購入が追いつかず、次年度使用額が生じた。VR機器、VRシナリオの作成、統計解析機器の購入などに使用させて頂く予定である。
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