2024 Fiscal Year Annual Research Report
原発開放隅角緑内障患者の主観的・客観的視覚を基盤とした治療支援プログラムの開発
| Project/Area Number |
20K19093
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| Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
松尾 和枝 九州大学, 医学研究院, 講師 (90389502)
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| Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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| Keywords | 緑内障 / 視線計測 / 点眼継続支援 |
| Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、原発開放隅角緑内障(POAG)患者が点眼治療を中断する理由の一つに、疾病像としての自覚症状が乏しいことに着目し、①点眼治療中断にいたる理由の明確化と、②視線計測システムを活用した客観的情報の探索により、③治療継続を目的とした看護支援プログラムの開発を目的として開始した。まず、①点眼治療中断にいたる理由については、多様な背景因子、患者の認識、生活行動、人的・物的環境等が複雑に関係していることが分かった。本年度は、これらをふまえ、③治療継続を目的とした看護支援プログラムの開発に向けて、学会や眼科看護者とのセミナーを複数回行い、情報共有・ディスカッションを実施した。その中で、眼科看護者が限られた時間で多様な背景や認識をもつ患者に対して、個別具体的な支援を行うことは困難であることが明らかとなった。そして、まず、患者の点眼治療継続を困難にしている看護問題を特定し、適切な看護支援を行えるような標準化したアセスメントツールの開発を目指すこととなった。現在、全国の眼科看護者への質問紙調査およびインタビュー調査に着手している。②POAG患者への視線計測については、まず、健常人に対して複数の計測方法を試行したが、グラスタイプの視線計測機による死角や、指標を追視することによる疲労など安全面から、患者への実施は見合わせた。40歳代から60歳代 の健常者11名の測定を実施し、指標を追視するのにかかる反応時間は、年齢が若いほど速く、全年齢で視野角60度程度の周辺視野部ほど反応時間の遅延もしくは追尾不可がみられた。また、健常者であっても角膜の屈折率、近視の程度、その他理由により視線動向にばらつきがあり、患者の視線計測を、安全かつ安定した結果が得られるよう実施するためには、測定方法や場面の検討を行い、POAGの見え方の特徴を治療継続への動機づけに活かすことができるよう研究継続する予定である。
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