2020 Fiscal Year Research-status Report
次世代交通システム(電動カートWA-MO)を利用した救命モデルの検証
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20K19257
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Research Institution | Hokuriku University |
Principal Investigator |
高橋 純子 北陸大学, 医療保健学部, 教授 (60636596)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 救命救急 / 高齢過疎地域 / WA-MO / 電動カート / 市バス |
Outline of Annual Research Achievements |
高齢・過疎化の輪島市において、医師数の減少と診療科の閉鎖が顕著な状況である。そのため、一般市民による救命活動を向上させ、救命率を高める必要がある。本研究では輪島市内を循環する小型電動カートWA-MOやのらんけバスにAEDを搭載し、場所を問わない新たなAEDの活用スタイルを築くために市民に対し救命活動の意識や意見を得るための自己記入式調査を実施するものである。 調査内容は、個人の特性とAEDに関する知識について問うものとして、①対象者の属性a. 年齢、b. 性別、c. 職業、②一次救命処置とAEDに関する知識についてa. 一次救命処置の必要性について、b. 一次救命処置に関する講習会の参加の有無、c. AEDを訓練の中で使用した経験、d. 一救命処置に対する抵抗感、③WA-MOやのらんけバスに搭載された場合の運用に対する意見a. WA-MO・のらんけバス内のどこに設置したら良いか、b. 誰がAEDを管理するのがふさわしいか、c. AEDが実際に使用された時、どこと連携が取れたら良いか、d. AED以外にWA-MOに搭載すると良いと思われる備品や消耗品についてなどを自記式質問紙を用いて調査した。 結果、405名に対する対面もしくは郵送による協力依頼に対して290名の回答を得ることができた(回収率71.6%) 。そのうち男性119名(41.0%)、女性171名(59.9%)であった。平均年齢は41.8歳、今までに救命活動を行った経験者は、66名であった。そのうち、BLSに関する救命処置講習会へ参加した者は48名であった。 現在、AEDを触ることに対するためらいや操作方法に対する知識の程度,WA-MOにAEDを搭載するにあたり意見徴収したものについてデータの分析中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
輪島市民に対する事前の救命に関する興味や関心、WA-MOへのAEDの搭載についての意見の聴取について、当初500名を目安に協力を得たかったが、予定より少なく290名となった。コロナ感染拡大防止もあり、現地での調査に対して多く赴くことができなかった。しかし、輪島市と連携し、郵送により手段も併用しすることでデータ解析に必要な数は得ることができたと考える。 今後、WA-MOの市内巡回について、コロナの影響で観光客の激減もあり、運行が困難であるとの意見が出ている。市の研究協力者は、「のらんけバス」(市内循環型:市の運営バス)へのAED搭載について同様の調査をすることに対して提案をされ、WA-MOの運行の可否に関わらず、「のらんけバス」の意見も同時に徴収できるよう研究を進めていく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、カートの整備と運行、および輪島市民に対して訓練を実施する事により、市内を循環するWA-MOや「のらんけバス」へのAED搭載および救命活動への意識付けを実施する。 1) 輪島商工会議所および医療機器メーカの協力を得ながら電動カートの取り付け位置や点検の内容、頻度、主な管理者や管理方法、AED搭載による電動カートの運行時間やその頻度などについて検討する。また、医療機器メーカの助言をえながら、高齢者が管理しやすい方法について検討する。日本臨床工学技士会が発行する医療機器安全管理指針Ⅱを参考にしながら日常点検に関しても確立していく。 2) 研究者や輪島市消防署の協力のもと、AEDの操作に関する教育を受けた輪島市民を対象に輪島商工会議所および輪島市健康推進課、消防署と共にAED搭載の電動カートを使用した想定訓練を実施する。また、参加者から本訓練の反応や理解度を調査し災害時などへの応用について意見を聴取する。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルスの影響で、輪島市内の訪問回数が減少したことによる。次年度は、輪島への可能な範囲での訪問に充填する。
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Research Products
(2 results)