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2023 Fiscal Year Research-status Report

Research on neurocognitive impairment and social function in patients with diencephalon and intraventricular tumor

Research Project

Project/Area Number 20K19342
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

田畑 阿美  京都大学, 医学研究科, 講師 (00844391)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2025-03-31
Keywords神経心理学的合併症 / 神経認知機能 / 社会認知 / 間脳腫瘍 / 頭蓋咽頭腫 / 胚細胞腫瘍 / 脳室内腫瘍 / 社会機能
Outline of Annual Research Achievements

本研究の長期的な目的は、間脳・脳室内腫瘍治療後の患者の高次脳機能、身体・精神機能および社会生活機能について調査し、神経心理学的合併症および社会生活機能の特徴を明らかにすることである。さらには、間脳・脳室内腫瘍治療後の患者の社会生活機能に影響する要因を明らかにすることである。本研究の短期的な目的は、本研究の期間中から、個々の患者・家族に対して、評価結果に基づくフィードバックを行い、個別症例に対する社会適応支援、しいては就労支援につなげることである。
2023年度には、COVID-19感染症が5類感染症に移行し、通常診療に戻りつつあったため、新規の症例登録を進める予定をしていた。しかしながら、所属研究機関において、登録の基準を満たす新規症例が少なく、2022年度から引き続き症例登録の遅れが生じている。
そこで2023年度には、2023年度までに構築されたデータに基づき、学会発表と論文投稿を行った。また、個々の患者・家族に対する評価結果に基づくフィードバックを行った。
具体的には、京都大学医学部附属病院脳神経外科・精神科神経科・小児科通院中の間脳・脳室内腫瘍治療後の患者に対して、高次脳機能、身体・精神機能および社会生活機能に関する調査を行い、評価終了後に個々の患者の評価結果に基づく検査結果の報告書を作成し、患者本人および主治医に対してフィードバックを行った。さらに必要に応じて、患者家族へのフィードバックや、医療従事者や就労支援担当者を含めたカンファレンスを行い、社会適応支援、就労支援を行った。
また、第47回日本高次脳機能障害学会学術総会に参加し、資料・情報の収集とともに、間脳・下垂体腫瘍患者の社会的行動障害を含む高次脳機能障害と社会参加の関連に関する報告を行った。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

本研究課題においては、4年間の補助事業期間に70例の症例登録を目標とし、1年間に15~20例程度の検査を行う予定であった。
本研究の進捗状況として、新規症例のリクルートに関しては、2020年度内に28名、2021年度内に2名、2022年度内に2名の同意が得られ、現在までに45名の同意を得た。その一方で、2021年度~2023年度内に新規登録できた症例数が少なく、研究計画に遅れが生じている。その理由として、2021年度~2022年度にかけてはCOVID-19感染症流行、2023年度に関しては所属研究機関における基準を満たす症例数の少なさに関する理由があると考える。また、研究者(研究代表者および研究協力者)のその他の業務の多忙により、研究協力機関との連携を十分に行うことができなかった。
次にデータ収集に関しては、本研究課題では合計4回の調査と1回のフィードバックを合わせた合計5回から構成されるが、初回評価を開始した症例については、全症例のデータ収集が完了している。その一方で、症例登録後に、除外基準に該当することが判明した症例や、時間的な制約から検査同意を撤回された症例、新規腫瘍を発症した症例などが複数例生じ、その点でデータ収集の遅れが生じている。
そのため、本研究課題の2023年度の進捗状況は、新規症例のリクルートおよびデータ収集ともに、遅れていると考えられる。

Strategy for Future Research Activity

研究代表者の所属研究機関の附属病院である京都大学医学部附属病院のみでは、研究参加に同意いただける症例数が不足する可能性が高い。そのため、研究協力機関と連携した多施設での研究の実施可能性を引く続き探索する。
具体的には、2024年7月に開催される第36回日本頭蓋底外科学会にあわせて、慶應義塾大学・九州大学・獨協大学 脳神経外科と実現可能な方法を協議し、研究協力機関でのリクルートを含めて研究の推進を図る。
2024年度には、間脳・脳室内腫瘍治療後の患者の高次脳機能、身体・精神機能および社会生活機能に関する調査を継続し、個々の患者・家族に対する評価結果に基づくフィードバックを継続するとともに、ケースシリーズ報告を通して、個別症例に対する社会適応支援、就労支援および支援体制の構築を図る。また、症例集積の状況に応じて、複数症例での検討を行い、間脳・脳室内腫瘍治療後の患者の高次脳機能、身体・精神機能および社会生活機能に関する特徴を明らかにし、学会・患者会での成果発表、支援方法の検討を行う。
さらに、資料・情報収集および研究成果発表のため、第52回日本小児神経外科学会(富山)、第48回日本神経心理学会学術集会(京都)、第2回脳腫瘍支持療法研究会(東京)、第48回日本高次脳機能障害学会学術総会(東京)、第35回日本間脳下垂体腫瘍学会(横浜)などに参加するとともに、次期研究に向けた研究計画の推敲を行う。

Causes of Carryover

当該年度は、高次脳機能、精神機能および社会生活機能の評価に用いる評価用紙など研究に必要な資材、脳腫瘍・高次脳機能障害関連の書籍の購入を行うとともに、研究協力者謝礼としてのQUOカードの購入、事務補佐員の雇用を行った。また、研究成果の発表として、学会参加と論文投稿に向けた英文校正を行った。しかしながら、研究者家族の体調不良等の理由により、学会参加ができなかったことで旅費に残額が生じた。また投稿中の論文が年度内にアクセプトされなかったため、学会誌投稿料が発生せず、実支出額の累計額は当該年度の所要額を下回り、次年度使用額が生じた。
次年度には、引き続き、高次脳機能、精神機能および社会生活機能の評価に用いる評価道具・評価用紙、研究協力者謝礼としてのQUOカードの購入、事務補佐員の雇用を行うとともに、研究成果発表に向けて、最新の知見や知識の習得に必要な脳腫瘍・高次脳機能障害関連図書などを購入する。
また、資料・情報収集および研究成果発表のため、第52回日本小児神経外科学会(富山)、第48回日本神経心理学会学術集会(京都)、第2回脳腫瘍支持療法研究会(東京)、第48回日本高次脳機能障害学会学術総会(東京)、第35回日本間脳下垂体腫瘍学会(横浜)などに参加する。そのため、これらの学会参加費、交通費、宿泊費、日当と、論文投稿のため英文校正、学会誌投稿料などとして助成金を使用する。

  • Research Products

    (2 results)

All 2024 2023

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] 間脳・下垂体腫瘍患者の社会参加の実態および社会的行動障害との関連2024

    • Author(s)
      駒木 美紗, 上田 敬太, 荒川 芳輝, 丹治 正大, 峰晴 陽平, 植野 司, 梅田 雄嗣, 草野 佑介, 村井 俊哉, 田畑 阿美
    • Organizer
      第1回がんプロ研究シンポジウム
  • [Presentation] 間脳・下垂体腫瘍患者の社会的行動障害を含む高次脳機能障害と社会参加の関連2023

    • Author(s)
      駒木 美紗, 上田 敬太, 荒川 芳輝, 丹治 正大, 峰晴 陽平, 植野 司, 梅田 雄嗣, 草野 佑介, 村井 俊哉, 田畑 阿美
    • Organizer
      第47回日本高次脳機能障害学会

URL: 

Published: 2024-12-25  

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