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2023 Fiscal Year Research-status Report

Evaluation for biodiversity and ecosystem services in the mega-cities

Research Project

Project/Area Number 20K20002
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

内田 圭  東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 助教 (40747234)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2025-03-31
Keywords生物多様性 / 植物種 / 適応進化 / 都市化
Outline of Annual Research Achievements

2023年度は、都市における植物の適応および群集構造に関する論文が発行された。都市域において、カタバミの葉は緑から赤色に形質が変化し、ヒートアイランドに対して耐性を持っていると考えられた。本結果は、人為環境下において適応促進のため、形態形質のみならず、その科学的な含有物を変化させ適応していることを示した、革新的な研究となった。個体群構造の調査では、都市緑地公園から50m離れるだけで、カタバミは赤色に変化し、人間が改変した都市的土地利用に急激に適応していったことが考えられた。実地実験においても、赤色のカタバミは高温条件下で種子を多く結実させるなど、多角的な側面から赤色形質の頑健さを証明することが出来た。本論文はScience Advancesに掲載され、10000ダウンロードを超えている。
また都市緑地における植物群集の群集集合パタンの研究についても1報が発行された。東京都は顕著に緑地環境が減少した地域である。その中において、史跡として指定された緑地は未来も緑地が維持される可能性がある。今回対象とした玉川上水は、農地の史跡として緑地が維持されている。しかしながら近年、その管理手法が変化し、人間が管理することのない緑地が増加してしまった。玉川上水において、東京都がその上水としての機能を維持するため管理している場所では植物の多様性が高い事を示し、今後も緑地管理を維持することが、生物多様性の維持に繋がることを示した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

前年度と同様の課題であるが、緑地における実地アンケート情報の解析により、都市の生物多様性の認知やその効果について検証を実施する予定であった。しかしながら2020-2022年初頭にかけてCOVID19の急激な増加を受け、特に東京都における公園緑地の実地アンケートは難しい状況であった。2024年度についても、アンケートの実施を予定しているが、その解析や情報の整理についてはやや遅れが生じている。

Strategy for Future Research Activity

都市の生物多様性に関する認知および認知が人間の便益に与える影響について、アンケートを用いた情報整理、解析により明らかにする。2年計画であったが2022年度に実施が難しかったため、2024年度にデータを収集し、解析を行う予定である。また、アンケートを実施する人員を増強する、データ解析をシステム化するなど作業の効率化が求められる。さらには、ウェブアンケートなども視野に入れ、効率化を図る必要があるかもしれない。都市域における植物の特性の進化については、さらなる課題を実施予定である。地上部の形質のみならず、地下部の形質、ならびに種子の発芽特性など、目に見えず直接的に調査が難しい生理生態的な適応進化についても検討を進める予定である。

Causes of Carryover

2023年度、緑地における実地アンケート情報の解析により、都市の生物多様性の認知やその効果について検証を実施する予定であった。しかしながら2020-2022年初頭にかけてCOVID19の急激な増加を受け、特に東京都における公園緑地の実地アンケートは難しい状況であった。2024年度についても、アンケートの実施を予定しているが、その解析や情報の整理についてはやや遅れが生じている。
2024年度は実地アンケート、およびウェブアンケートなども含め、緑地における生物多様性がその緑地保全に貢献してるのか、緑地からどのような恩恵を私たち人間は受けているのかについて検討する。さらには、里山ボランティアの方々に参加に至ったきっかけなど、自然とのふれあいや自身の幼少期の体験など、自然とどのように触れ合うことが生態系の保全に繋がるのか検討することとする。

  • Research Products

    (3 results)

All 2023

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 2 results,  Open Access: 1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] From green to red: Urban heat stress drives leaf color evolution2023

    • Author(s)
      Fukano Yuya、Yamori Wataru、Misu Hayata、Sato Mitsuhiko P.、Shirasawa Kenta、Tachiki Yuuya、Uchida Kei
    • Journal Title

      Science Advances

      Volume: 9 Pages: 3542-3542

    • DOI

      10.1126/sciadv.abq3542

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Journal Article] The designation of a historical site to maintain plant diversity in the Tokyo metropolitan region2023

    • Author(s)
      Uchida Kei、Karakida Kodai、Iwachido Yuki、Mori Taketo、Okuro Toshiya
    • Journal Title

      Urban Forestry & Urban Greening

      Volume: 84 Pages: 127919~127919

    • DOI

      10.1016/j.ufug.2023.127919

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] なぜ世界中の都市でカタバミの葉は赤く進化しているのか?2023

    • Author(s)
      深野祐也(千葉大学), 矢守航(東京大学), 白澤健太(かずさDNA研究所), 佐藤光彦(かずさDNA研究所), 立木佑弥(東京都立大学), 内田圭(東京大学)
    • Organizer
      日本生態学会第70回全国大会

URL: 

Published: 2024-12-25  

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