Study on Factors and Effects of Digital Divide Among Elderly People in Social Cognitive Theory

2020 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 20K20136
• Research Institution: Ritsumeikan University
• Principal Investigator: 竹村 朋子 立命館大学, 映像学部, 准教授 (70756147)
• Project Period (FY): 2020-04-01 – 2023-03-31
• Keywords: デジタル・ディバイド / 社会的認知理論 / 高齢者 / ICT / QOL

Outline of Annual Research Achievements

本研究は、混合研究法（Mixed Methods Research）により、高齢者のICT利用行動について理解することによって、高齢者のデジタル・ディバイド解消につながる対策を提示し、メディアを用いた高齢者のQQL向上を目的としている。具体的には、日本の65歳以上の高齢者を対象とし、①ICT利用行動の多様性、②デジタル・ディバイドと個人的要因および環境的要因の相互関係、③アクセス、スキルおよび能力、生活におけるディバイドの関連性、の3点について検証することを目的としている。
今年度、まず、インタビュー調査に向け、高齢者のICT利用行動、デジタル・ディバイド、社会的認知理論に関する文献のレビューを行い、本研究の基盤となる理論的背景について整理することができた。
さらに、65歳の高齢者を対象として、混合研究法の第一段階として15名に対してインタビュー調査を実施し、データ化した。インタビュー項目は、具体的なICT利用行動状況、ICT利用行動に影響を与えると考えられる要因、ICT利用行動が生活に与える影響などを含む。15名のインタビューを実施した時点で、十分なデータを得られたため、理論的飽和が行われたと判断したため、インタビューを終了した。
インタビューデータは、今後実施される予定の質問票調査の質問項目を作成するにあたり、重要な根拠となり得るため、本研究において重要な位置付けにある。

Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

混合調査法の第一段階として、インタビュー調査の実施・分析を行うために、高齢者のICT利用行動、デジタル・ディバイド、社会的認知理論に関する文献のレビューを行い、インタビュー調査の質問項目を決定した。
前年度中に、インタビュー調査によるデータ収集、データ分析、論文執筆・投稿を予定していたが、新型コロナの影響により対面によるインタビューが難しく、時期を限定しなくてはならなかったため、インタビュー調査の実施が遅れた。高齢者であるため、Zoomによる対応も困難であった。そのため、前年度は、インタビュー調査によるデータ収集しか行うことができなかった。

Strategy for Future Research Activity

現在、インタビューデータの文字起こしが終わり、データの整理を行っており、今後、インタビューデータの分析を進める。インタビュー調査の結果について論文執筆が終わり次第、今年度中に質問票調査の設計を行い、実施したい。

Causes of Carryover

データの文字おこしの委託を3月末に行ったため、今年度に執行することができなかった。そのため、次年度の予算において執行した。