2021 Fiscal Year Annual Research Report
植物の生物フォトンを用いた環境と人をつなぐ新たなメディア開発の研究
Project/Area Number |
20K20273
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Research Institution | Tokyo National University of Fine Arts and Music |
Principal Investigator |
保科 豊巳 東京藝術大学, 美術学部, 教授 (40257150)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 芸術 / 環境 / 植物 / コミュニケーション / 絵画 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、植物の生体反応において発生する「生物フォトン」を媒体として、人と植物とのリアルタイムな異種間コミュニケーションの実現を目指すべく新たなツールを開発し芸術作品とする。 植物が自然の環境に影響を受け生長をする過程を調査し環境と植物と人を多角的に検証し植物を媒介とする環境メディアコミュニケーションアートという芸術文脈上の新しい概念を開拓する。 生物フォトンは微弱なため、光電子倍増管を活用する。光電子増倍管における計測は外光を遮断して行うため自然環境下では使用が制限される。 そこで、地中の根から発生する生物フォトンを測定するなど、コミュニケーション手段の確立を試みる。 メディアアート作品は新技術を導入し、とりわけ表現としての新しさを重視してしまう傾向がある。本研究では平面作品(絵画)立体造形などが私達に及ぼす本質的な役割を自然環境と照らし合わせて改めて見直す。これらの試みを通じて表層的な新しい表現に偏ることなく人との根源的なコミュニケーションは何なのかを深く考察し実験的に試みる。
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