2019 Fiscal Year Annual Research Report
Establishment of the unified theory for water movement in porous media under various gravity conditions
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17H06251
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
登尾 浩助 明治大学, 農学部, 専任教授 (60311544)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
溝口 勝 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 教授 (00181917)
小島 悠揮 岐阜大学, 工学部, 准教授 (70767475)
森 也寸志 岡山大学, 環境生命科学研究科, 教授 (80252899)
加藤 雅彦 明治大学, 農学部, 専任准教授 (00578312)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2022-03-31
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Keywords | 高速遠心器 / 過重力 / クリノスタット / 水の粘度 / 落下塔 / 水分浸潤 / 気液界面 / 差圧式粘度計 |
Outline of Annual Research Achievements |
過重力下において多孔質体中にCaSO4とCaSeO4水溶液を鉛直方向に浸潤させた実験は既に行われているが、過重力下での水平浸潤実験、過重力下での水分移動の様子を可視化した研究は未だに行われていない。そこで本研究では水平浸潤の経過を可視化し、連続で実験を行うことのできる過重力実験装置を製作し、その適用性の検討を行なった。高速遠心器を改良して過重力下でので水分浸潤実験を可能にする実験装置を完成させた。水分浸潤実験を実施してデータを回収することに成功しした。過重力による多孔質体中の水分浸潤への影響は従来の理論がそのまま適用できる可能性が大きいことが分かった。 クリノスタット実験で多孔質体の浸潤を観察することで、重力による浸潤溶液の性質の変化の影響を受けず、間隙構造が与える影響のみを評価できると考えられる。本実験では3D-クリノスタットを用いた擬似μG下において間隙構造が多孔質体中の浸潤速度与える影響を評価した。クリノスタット実験のほうが水平浸潤実験より浸潤速度の低下が顕著であった。その要因として、間隙形状の変化が多孔質体の飽和度を低下させ透水係数が低下したと考えられる。 50m落下塔を使って、試作した差圧式粘度計による水粘度の重力依存性を測定した。過年度の放物線飛行実験を使った可変重力下で振動式粘度計による水の重力依存性が確認されていたので、別の測定装置を使って微小重力下の粘度を測定した。その結果、重力依存性は確認できなかった。これは、気液界面が大きく存在する振動式とほとんど存在しない差圧式の測定法の違いが大きいと考えた。理論的には粘度は重力に依存しないので、大きな気液界面がなぜ粘度測定に綺麗な重力依存を見せたのかを解明する必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
放物線飛行実験を予定していたが、委託先の航空機の都合により年度内の飛行実験が実施できなくなった。計画書で予定していた飛行実験は前倒しで既に実施済みなので、研究進捗状況にはほとんど影響がないと考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
放物線飛行実験の再開がいつになるか不明なので、落下塔実験を中心に研究を進めていくことを計画している。また、理論解析など実験装置を使わない研究を進める。
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Research Products
(16 results)