2022 Fiscal Year Annual Research Report
宇宙科学技術の社会的インパクトと社会的課題に関する学際的研究
Project/Area Number |
20K20317
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
呉羽 真 山口大学, 国際総合科学部, 講師 (80750215)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 圭介 京都大学, 法学研究科, 准教授 (00612392)
一方井 祐子 金沢大学, 人間科学系, 准教授 (00709214)
稲葉 振一郎 明治学院大学, 社会学部, 教授 (40252944)
神崎 宣次 南山大学, 国際教養学部, 教授 (50422910)
寺薗 淳也 会津大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (60453023) [Withdrawn]
吉永 大祐 早稲田大学, 政治経済学術院, 次席研究員 (60631439)
伊勢田 哲治 京都大学, 文学研究科, 教授 (80324367)
磯部 洋明 京都市立芸術大学, 美術学部/美術研究科, 准教授 (90511254)
玉澤 春史 京都市立芸術大学, 美術学部/美術研究科, 客員研究員 (90829441)
杉谷 和哉 岩手県立大学, 総合政策学部, 講師 (10908487)
菊地 耕一 東京大学, 未来ビジョン研究センター, 客員研究員 (80900414)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 宇宙の人文社会科学 / 科学技術社会論 / 科学技術コミュニケーション / 持続可能性 / 宇宙倫理学 / デュアルユース / 宇宙ビジネス / 宇宙資源 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、近年急激に活発化している宇宙活動の社会的インパクトおよび社会的課題を特定することで、宇宙活動に関する公共の議論の基礎を構築することにある。このために、最終年度に当たる2022年度には、本研究メンバーの分担執筆に成る書籍『宇宙開発をみんなで議論しよう』(名古屋大学出版会, 2022年)を出版した。同書は、宇宙活動について市民が議論するための手引きとなることを意図しており、宇宙活動への市民参加の必要性や、その歴史と展望、その文化的および物質的な意義、宇宙活動を巡る科学技術コミュニケーションの手法やそのためのスキルを論じている。この点で、同書は、本研究の集大成であるとともに、科学技術社会論分野で宇宙活動を体系的に論じた過去に例のない書籍と見なせる。また同書には、宇宙活動に関する諸テーマを取り上げて実施した対論型サイエンスカフェの記録を収録しているが、この科学技術コミュニケーション手法は、天文学分野の普及団体の活動にも取り入れられ、さらには宇宙活動以外の分野にも適用可能なものとなっている。 その他の成果として、宇宙飛行士や宇宙科学者が宇宙活動について語る際に実現可能性の不透明な「夢」を持ち出すことの是非について、専門職倫理の観点から検討を行う研究発表を行い、今後の課題として宇宙活動広報の倫理について考察していく見通しが得られた。また、地球外知性探査(SETI)をテーマとした対論型サイエンスカフェを開催し、当該の科学技術コミュニケーション手法が広範なテーマに応用可能であることを確認した。
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Research Products
(2 results)