2018 Fiscal Year Annual Research Report
継続的観察手法を用いた行政不服審査の拠点型総合研究
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18H05309
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
深澤 龍一郎 名古屋大学, 法学研究科, 教授 (50362546)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 裕章 九州大学, 法学研究院, 教授 (20210015)
長谷川 佳彦 大阪大学, 法学研究科, 准教授 (40454590)
稲葉 一将 名古屋大学, 法学研究科, 教授 (50334991)
山下 竜一 北海道大学, 法学研究科, 教授 (60239994)
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Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2022-03-31
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Keywords | 行政法 / 行政救済法 / 行政不服審査法 / 実証研究 / 行政裁量 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、各研究拠点において、数名ずつのリサーチアシスタント(ないし技術補佐員)を雇用し、全国各地の行政不服審査会の答申等の収集・整理を開始するとともに、2回の全体会合と海外調査(中華人民共和国上海市および北京市)を実施した。 第1回全体会合(2018年9月1日)では、ゲストスピーカーとして岸本太樹北海道大学教授(北海道・札幌市行政不服審査会会長)を招き、行政不服審査の審理原則に関する論点整理(行政不服審査の性格、行政不服審査のメリットとされる不当性審査とは何か、行政不服審査における裁決の基準時はいつか、など)を行った。 第2回全体会合(2019年3月15日-17日)では、ゲストスピーカーとして榊原秀訓南山大学教授(名古屋市行政不服審査会会長)を招き、各拠点において収集した行政不服審査会の答申等のうち、行政不服審査の審理原則の解明にとって有益と思料されるものについて、紹介と分析が行われた。これにより、行政不服審査の審理原則に関して、いくつかの新たな論点(行政内規の取扱い、手続的瑕疵の取扱い、認容答申に反して棄却裁決が出される要因など)を付け加えることができた。 また、海外調査として、中華人民共和国上海市および北京市において、中国の行政不服審査(行政復議)の実態調査を実施し、同国の研究者および実務家と意見交換を行った(2019年3月26日-29日)。これにより、中国において行政不服審査と行政訴訟の同質化現象が問題とされており、行政不服審査の独自性を強める方向での改革が模索されていることなどの有益な知見を得ることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
各研究拠点におけるリサーチアシスタント(ないし技術補佐員)の雇用や行政不服審査会の答申等の収集・整理は順調に進んでおり、また、行政不服審査の審理原則に関する論点もかなり明確化することができている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も各研究拠点におけるリサーチアシスタント(ないし技術補佐員)の雇用や行政不服審査会の答申等の収集・整理を継続し、行政不服審査の審理原則を解明する作業を進めていく。
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Research Products
(16 results)
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[Book] 行政法[第4版]2018
Author(s)
稲葉馨・人見剛・村上裕章・前田雅子
Total Pages
394
Publisher
有斐閣
ISBN
978-4-641-17940-0