2021 Fiscal Year Annual Research Report
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20K20333
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
中室 牧子 慶應義塾大学, 総合政策学部(藤沢), 教授 (20598403)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤澤 啓子 慶應義塾大学, 文学部(三田), 准教授 (00453530)
グリフェン アンドリュウ 東京大学, 大学院経済学研究科(経済学部), 准教授 (10645055)
澤田 康幸 東京大学, 大学院経済学研究科(経済学部), 教授 (40322078)
真野 裕吉 一橋大学, 大学院経済学研究科, 准教授 (40467064)
佐々木 みゆき 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (60241147)
樋口 裕城 上智大学, 経済学部, 准教授 (60757269)
奥村 高明 日本体育大学, 児童スポーツ教育学部, 教授 (80413904)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ランダム化比較試験 / 禁煙外来 / コミュニケーション能力 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では4つの研究に主に取り組んだ。第一に、カンボジアの公立小学校におけるICTと教育アプリが学力や非認知能力に与える因果効果を明らかにしたランダム化比較試験である。プノンペン周辺の公立の小学校5校で、小学校1年生から4年生までの約1600名、40クラスを学校・学年毎にICTを用いた学習を行う処置群と通常の算数の事業を受ける対照群に分けて比較を行った。その結果、大きな学力向上の効果が見られた。第二に、一部上場企業と共同で実施した、禁煙外来への通院と金銭的インセンティブによる禁煙が従業員の生産性に与える影響を明らかにしたランダム化比較試験である。2021年度中に2度実施し、合計77名が参加した。短期的には70%以上が禁煙に成功し、その効果は持続したものの、生産性向上にもたらされる影響は短期的なものにとどまった。第三に、進学校における成績の相対順位が大学受験にもたらす因果効果を推定した観察研究である。全く同じ学力だったとしても、小学校の時の成績順位が高い方が中学校入学後の学力が高くなることを示し、成績順位が自己効力感に影響を与えるというメカニズムを検討した。第四に、日本人の大学生を対象に、英語でのコミュニケーション能力を測る新しいテスト(Pragmatic Test)の開発とその妥当性の検証である。大学生が大学入学直後に受検したTOEFLのテストの結果と独自に開発したPragmatic Testを比較し、両者が強く相関していることや、Pragmatic Testが英語力だけでなく英語の学習意欲なども予測することを明らかにした。
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Research Products
(4 results)