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2020 Fiscal Year Research-status Report

高度科学技術化による社会不適応の実態解明

Research Project

Project/Area Number 20K20649
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

船曳 康子  京都大学, 人間・環境学研究科, 教授 (80378744)

Project Period (FY) 2020-07-30 – 2023-03-31
Keywordsメディア依存 / 発達障害
Outline of Annual Research Achievements

本年度は、まず、MAF;Media Activity Formを用いて青少年のメディア利用時間とメディア利用が生活に及ぼす影響について分析した。WEB調査による、6~10歳の保護者100人、11~18歳の保護者と本人300組と、同年齢の発達に課題を抱える受診者20人のデータを使用した。メディア利用時間はYouTubeが最も長く、次いで女児はメッセージのやりとり、男児はゲームにも多くの子どもが時間を費やしていた。本人回答の平日の利用時間について男女、発達障害の指摘歴の有無、年齢で群に分けた三要因分散分析では、利用時間の群別の比較では男子ではゲーム、女子ではメッセージのやりとりやSNS等の利用が有意に長く、指摘歴のない群と比べてある群が、より低年齢の子どもと比べて16~18歳の子どもが、複数の項目で利用時間が有意に長い結果になった。各種メディアの利用時間がメディア利用への意識に与える影響について重回帰分析を行ったところ、メディアが役立つという意識には学業利用やウェブサイトの閲覧の利用時間が有意に影響していた。メディアを長時間利用しているという意識にはゲームやメッセージ、YouTubeの利用が、他のことよりメディア利用を優先したいという意識にはゲームやウェブサイトの閲覧の利用が有意に影響していた。メディア利用が減れば気分が良くなるだろうという意識には、コンテンツ制作やウェブサイトの閲覧が有意に影響していた。
メディアの種類によって、利用時間や利用意識は異なり、青少年にとってはメディア利用に対して否定的な意識が少ないことが示唆された。また、発達障害傾向のある人は有意にメディア利用が長く、切り替えが困難であった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

コロナ禍において、新たなフィールド調査が困難となっている。このため、WEB調査や既存データを活用した解析を進めた。解析においては支障はきたしておらず、初年度であったことから、まずは実態把握の分析に注力した。

Strategy for Future Research Activity

初年度には困難であった計測や新たなフィールド調査は、新型コロナの感染が緩和すれば、開始予定である。WEB調査で可能な内容については継続して進めていく。
内容としては、初年度はメディア利用の実態把握と意識調査に努めたが、次に、発達障害の各種特性がメディア依存に与える影響、また各種メンタルヘルスとの関係性について分析する。さらには、脳波、NIRSによる脳機能との関連についても計測・分析を進める。

Causes of Carryover

新型コロナ感染拡大により、フィールド調査を行うことができなかったため、謝礼金や旅費に大幅に残額が生じた。
それらを受け、今年度は可能な調査を積極的に進めるが、WEB調査も活用する。研究員の雇用により、WEB調査の管理やデータ分析を行う計画である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2021

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results)

  • [Journal Article] 日本版高齢者の自己レポート(OASR)と 高齢者の行動チェックリスト(OABCL)の標準化と行動特徴分析2021

    • Author(s)
      船曵康子、勢島奏子、三笠雅也
    • Journal Title

      臨床精神医学

      Volume: 印刷中 Pages: 印刷中

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2021-12-27  

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