2023 Fiscal Year Annual Research Report
Genome-stabilizing activity of aldehyde catalyzing enzymes that support epigenetic reprogramming
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20K21394
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
高田 穣 京都大学, 生命科学研究科, 特任教授 (30281728)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
牟 安峰 京都大学, 生命科学研究科, 特定助教 (20894455)
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Project Period (FY) |
2020-07-30 – 2024-03-31
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Keywords | ADH5 / ホルムアルデヒド / ALDH2 / Fanconi anemia / iPS cells / reprogramming / 脱メチル化 / ADD症候群 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、エピゲノム再構築に伴うヒストン脱メチル化反応によるホルムアルデヒド(HCHO)産生がゲノムを損傷すること、そして、HCHOを分解する酵素群であるADH5/ALDH2による解毒作用がエピゲノム再構築を支える必須メカニズムであることを検証する。研究開始時、(1)ADH5/ALDH2のiPS細胞初期化における役割の検討と、(2)ADH5/ALDH2の低酸素から高酸素への再酸素化における役割の検討を設定したが、後者は実験的に困難であることが判明した。そこで(1)に集中して検討を進めてきた。まず、我々が発見した患者由来のADH5/ALDH2欠損線維芽細胞は、山中4因子を用いたリプログラミング効率が非常に低かった。この患者由来線維芽細胞に、ADH5をドキシサイクリン(DOX)誘導性に発現させたうえで、リプログラミングを試みたが、増殖効率が非常に悪く、明瞭な結果を得ることができなかった。そこで、すでにiPS細胞化した同じ患者由来のADH5/ALDH2欠損iPS細胞(AP39P-iPSC, Anfeng Mu et al. Blood 2021にて既報)に、DOX誘導性のADH5発現カセッテをノックインしたものを用意し、インビトロで再度線維芽細胞に分化させた。この細胞の増殖を安定化するため、さらにTERTをステーブルに導入した。この細胞では、山中4因子をトランジェントに導入して、リプログラミングが可能であることを確認した。この系において、DOXYCYCLINE添加は、明瞭にリプログラミング効率を増大させる結果を得た。この系で、様々な薬剤によるリプログラミング効率への影響を調べた。ホルムアルデヒドのスカベンジャーであるDimedoneのリプログラミング増強効果はあまりなく、 ALDH2のアゴニスト薬剤C1の効果もわずかであった。さらに、リプログラミング過程における培養上清中のホルムアルデヒドを測定したが、優位な上昇をいまのところ確認できていない。今回の研究で確立した実験系を用いて、さらに研究継続の必要がある。
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Research Products
(6 results)