2022 Fiscal Year Annual Research Report
R-Spondinによる肝幹細胞を標的とした造血幹細胞移植後肝傷害の治療開発
Project/Area Number |
20K21610
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
豊嶋 崇徳 北海道大学, 医学研究院, 教授 (40284096)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂本 直哉 北海道大学, 医学研究院, 教授 (10334418)
冨塚 一磨 東京薬科大学, 生命科学部, 教授 (40444640)
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Project Period (FY) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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Keywords | GVHD / 胆管上皮幹細胞 / 造血幹細胞移植 / TGF-beta / マクロファージ |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度までに明らかになった、同種造血幹細胞移植後のアロ免疫応答である移植片対宿主病GVHDにおける胆管上皮幹細胞傷害のメカニズムを検討した。ドナー由来T細胞の肝臓への浸潤は移植後2週目にはすでにピークに達した。一方、ドナー由来マクロファージは移植後3週目から肝臓への浸潤がみられはじめ、移植後4週後にはピークに達し、それ以降は減じていった。移植後の肝臓より分離作成した胆管上皮オーガノイドは移植後4週目には肝臓内に激減しており、胆管上皮幹細胞傷害におけるマクロファージの関与が考えられた。肝臓において移植後28日目にtransforming growth factor (TGF)-betaの発現亢進がみられたため、その産生細胞の同定を試みた。その結果、肝臓に浸潤した活性化マクロファージでTGF-betaの発現が有意に亢進していたが、Kupffer細胞では発現亢進は見られなかった。In vitroのオーガノイド培養系においてTGF-betaの添加によって胆管上皮オーガノイドの形成能は有意に抑制された。そこでTGF-beta阻害薬であるSB-431542をTGF-beta存在下の胆管上皮オーガノイド培養系に添加したところ、TGF-betaによるオーガノイド形成抑制が解除された。次にSB-431542を移植後14日目からマウスに連日腹腔内投与したところ、肝臓から分離したオーガノイド形成能が有意に改善した。以上の結果からドナーT細胞の肝浸潤に引き続く、ドナーマクロファージの肝浸潤に伴って産生されるTGF-betaが、同種造血幹細胞移植後のGVHDにおける胆管上皮幹細胞傷害のメカニズムであると結論付けた。
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Research Products
(14 results)
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[Presentation] GVHD Targets Organoid-forming Biliary Epithelial Stem Cells via a TGF-b-Dependent Manner2022
Author(s)
Yuta Hasegawa, Daigo Hashimoto, Ryo Kikuchi, Zixuan Zhang, Hajime Senjo, Tomoko Sekiguchi, Eiko Hayase, Takahiro Tateno, Emi Yokoyama, Shuichiro Takahashi, Xuanzhong Chen, Kazuki Yoneda, Hiroyuki Ohigashi, Takahide Ara, and Takanori Teshima
Organizer
第84回日本血液学会学術集会 (福岡, 10月15日): Plenary
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