2020 Fiscal Year Research-status Report
Generation of a limb-like organoid by taking advantage of direct reprogramming and 3D-culture techniques
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20K22658
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
熱田 勇士 九州大学, 理学研究院, 助教 (80874685)
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Project Period (FY) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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Keywords | 四肢前駆細胞 / リプログラミング / オルガノイド / 3次元培養 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度は、ヒト線維芽細胞から四肢前駆細胞様細胞を誘導するリプログラミング効率改善を目指し、実験系の変更を行った。具体的には、4つのリプログラミング因子のうち3因子を一つのレンチウイルスベクターに組み込み、リプログラミングに使用するウイルスベクター数を減らすことで、多重感染の効率を改善することを目論んだ。目的のレンチウイルスベクターは作製できており、狙いどおり多重感染の効率の上昇が認められた。現在、実際にリプログラミング効率が改善するかについて解析を実施している。 また、四肢前駆細胞特異的に活性を持つPrx1プロモーターの下流にZsGreen遺伝子を導入したコンストラクトを作成し、Tol2トランスポゾン法によってニワトリPGCのゲノムへと挿入した。このことから、四肢特異的ZsGreenレポータートランスジェニックニワトリを作製する下地が整った。 さらに、先行研究で得られたマウスリプログラミング細胞の生体内での分化能が示されたため、これまでの結果を取りまとめ論文を作成し、国際学術誌へ投稿した(Atsuta et al., submitted)。 これらに加え、ニワトリ肢芽表皮を簡便に遺伝子操作できるエレクトロポレーションを開発し発表した(Tomizawa, Tabin & Atsuta, Dev. Dyn., in press)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
前述のとおり、先行研究で得られたマウスリプログラミング細胞の生体内での分化能が示され、線維芽細胞からダイレクトリプログラミングにより四肢前駆細胞様細胞が誘導できる公算が高まったため。また、多重感染効率を高めるレンチウイルスが作製できたので、リプログラミング効率の改善が期待できる。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、引き続きリプログラミング効率の改善を目指す。また、マイクロ流路デバイスを用いてのオルガノイド形成実験を本格化させる予定であり、ニワトリ四肢前駆細胞をデバイス内で3次元培養することで、パターン化したリムボイドの作製を試みる。これらに加え、作製したPrx1-ZsGを組み込んだPGCを用いて四肢特異的レポータートランスジェニックニワトリを作製する
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