2020 Fiscal Year Research-status Report
UTE 4D MRAによる金属アーチファクト低減と複数時相撮影の有用性の評価
Project/Area Number |
20K22884
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
池之内 穣 順天堂大学, 医学部, 助教 (80880989)
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Project Period (FY) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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Keywords | UTE MRA / 金属アーチファクト / 4D MRA |
Outline of Annual Research Achievements |
UTE 4D MRAは、短いエコー時間(Ultrashort TE:UTE)による金属アーチファクト軽減、Arterial spin labeling(ASL)法による血流方向に左右されない、複数時相撮影が可能な新たなMRA撮像法である。本研究では、UTE 4D MRAを用いて非侵襲的な動脈瘤の新たな経過観察法の確立を目指す。令和2年度は以下の研究を行った。
①動脈瘤に関して、血栓化の有無評価が重要となるフローダイバーターステント留置術をはじめ、ステント併用コイル塞栓術、開頭クリッピング術後における治療前後の比較、治療後の経過観察に関してUTE 4D MRAデータを収集した。動脈瘤だけでなく、その他にも複数時相撮影が有用と考えられる動静脈奇形、硬膜動静脈瘻などの脳血管疾患に対してUTE 4D MRAデータを収集を行った。硬膜動静脈瘻において、治療前後での評価が有用であった症例があり、学会発表した。
②UTE 4D MRAは複数時相撮影が出来る一方、これまでの3D UTE MRAに比べて撮像時間がかかるため、人工知能を用いて撮像時間短縮・高解像化ができないか検討した。(1)画像変換モデルpix2pix(Unet+GAN)を用いてUTE 4D MRAとTOF-MRAのペアデータセットからUTE 4D MRAの画質改善、(2)超解像モデルSRResNetによる高空間分解能データの復元による画質改善、(3)Encoder-Decoderモデルによる時相データの補完=時間分解能の向上を試みた。結果、(1)画像変換モデルの適応にて末梢血管描出が改善、(2)超解像モデルの適応にて血管辺縁の明瞭化、(3)前後時相からの画像生成にて中間時相の画像生成が可能であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
動脈瘤患者のUTE 4D MRAデータの収集は順調に進行している。 フローファントムを用いたステント内腔での描出能検討は既に行っているものの、ステント毎の描出能の検討や、動脈瘤ファントム作成・実験が遅れており、ファントム実験を行っていきたい。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続きMRIデータ収集を進め、新たな知見を発表してきたい。 学会発表した内容を再度概観し、論文雑誌に投稿していきたい。
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Causes of Carryover |
COVID-19感染症の影響で学会が延期・オンライン化され、旅費が余剰となった。 計画していた論文作成が送れたため、諸経費が余剰となった。 次年度には更に論文執筆を行い、投稿費用として使用したい。
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