2020 Fiscal Year Research-status Report
The effects of neonicotinoid on neural differentiation and blood brain barrier
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20K23125
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
藤原 悠基 群馬大学, 大学院医学系研究科, 助教 (20881220)
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Project Period (FY) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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Keywords | 環境化学物質 / 神経分化 / 脳発達 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は農薬として使用されるネオニコチノイドによるヒト中枢神経系分化・発達への影響を解析する。これまで、実験動物を用いた研究から、周産期のネオニコチノイド曝露が中枢神経系の発育・発達を阻害する可能性が報告されているが、ヒトへの影響は明らかでない。また、中枢神経系の分化・発達と同時期に構築され始める血液脳関門(BBB)への影響を検討した報告はない。以上から、ネオニコチノイド曝露による影響を「ヒト胎児由来神経前駆細胞株を用いた神経分化」、「BBB透過性及び機能」の2点から評価することで、ネオニコチノイド曝露による胎児脳神経系の発達、発育への影響とその機序の解明を目指す。 本年度においては、神経前駆細胞株を用いて、ネオニコチノイドの曝露実験を設定した曝露時間および曝露用量で行った。得られたサンプルを用いて、細胞毒性試験および細胞増殖試験ならびに分子生物学的手法を用いた神経分化に対する検証を行った。その結果、曝露用量および曝露時間によっては、今まで得られていなかった新たな結果が得たがそのメカニズムは明らかとなっていない。そこで、得られた結果を基にそのメカニズムを明らかにするため、さらに詳細な検証を進めている状況である。また、ネオニコチノイドを定量するため、HPLC-MS/MSを用いて予備検討を行っているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COVID-19の影響により計画通りに研究が行えない状況であるため、研究計画に遅れが生じている。しかし、可能な範囲で研究を推進し順調に成果が出ているため、計画全体では、やや遅れていると評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度においてはCOVID-19の影響により研究計画に遅れが生じている。しかし、順調にデータが集積しつつあるため、今後は本年度の遅れを取り戻すため現在得られているデータを活用し、より研究計画を加速できるよう努める。
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Causes of Carryover |
COVID-19の影響により予定していた血液脳関門モデルを使用した研究が行えない状態であったため、次年度使用額が生じている。2021年度において遅れていた血液脳関門モデルを使用した検討を行うことを計画している。
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