2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21000005
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
菅 裕明 東京大学, 大学院理学系研究科, 教授 (00361668)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 翻訳 / 遺伝暗号 / 特殊ペプチド / リボザイム |
Research Abstract |
(1)両親媒性環状特殊ペプチドの合成技術開発ーー本研究目標では、特殊ペプチド翻訳合成の開始反応にリポフィリックな架橋基を導入することで、両親媒性環状特殊ペプチドの合成手法を確立し、基盤技術とすることを目標にした。当初の計画から若干の変更を経て、合成的によりシンプルなリポフィリック架橋基をもつペプチドの合成に成功した。 (2)リボソームによる炭素―炭素結合形成技術開発による(ポリ)ケチド骨格含有特殊ペプチドの合成ーー本研究目標では、リボソーム活性部位で炭素-炭素結合を形成させる技術を確立することで、ケチド骨格をもった特殊ペプチドの翻訳合成に挑む計画である。これまで種々の活性αプロトンをもつアシル化合物を選び、ジニトロベンジルエステルに誘導してフレキシザイムの基質とし、tRNAの3'末端にアシル化してリボソーム内で期待の炭素-炭素結合形成が可能か検討してきた。具体的には、αプロトンのpKa値が低いマロン酸、βケトブチル酸、βニトロ酢酸を用いて検討を行った。しかし、期待した炭素-炭素結合をもつペプチドではなく、上記のアシル化合物をN末端にもつペプチドの翻訳合成が観測された。この知見をもとに脱離基をエステルからチオエステルに変更することで反応性を上げると考え、3'-deoxy-3'-thio-adenosine(SH-Ad)を合成した。 (3)特殊ペプチドライブラリーの合成と網羅探索系の融合ーー(1)で開発された架橋基1を用いた特殊ペプチドの大環状化法を用い、特殊ペプチドライブラリーの合成に成功し、既にRaPIDシステムを組み合わせた(4)への展開も進んだ。 (4)生理活性特殊ペプチドの探索ーー本計画では、特別推進研究の初年度で開発が完了したRaPIDシステムを用いて、様々な薬剤標的に対して生理活性特殊ペプチドの探索を行った。これらの成果の一部は、既に原著論文と総説論文で発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
(2)の計画を除くと、全ての目標で達成されており、これらについては当初計画以上の成果が上がっている。しかし、(2)の計画はまだ達成の見込みができておらず、それを受けておおむね順調と評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
(1)(3)(4)はこのまま継続的に研究を推進する。既に本年度には多数の成果が上がりつつあり、最終年度としては十分な成果があがると予想している。 (2)に関しては、計画を若干変更し、新規化合物を合成する事で問題を解決に導く努力を続ける。
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Research Products
(18 results)