2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21220005
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Research Institution | National Institute for Physiological Sciences |
Principal Investigator |
定藤 規弘 National Institute for Physiological Sciences, 大脳皮質機能研究系, 教授 (00273003)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡沢 秀彦 福井大学, 高エネルギー医学研究センター, 教授 (50360813)
飯高 哲也 名古屋大学, 医学系研究科, 准教授 (70324366)
板倉 昭二 京都大学, 文学研究科, 准教授 (50211735)
小枝 達也 鳥取大学, 地域学部, 教授 (70225390)
小坂 浩隆 福井大学, 医学部付属病院, 助教 (70401966)
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Keywords | 機能的MRI / 向社会行動 / 文化間差異 / 共感 / 心の理論 / 広汎性発達障害 / コホート調査 / 報酬系 |
Research Abstract |
「向社会行動の発達モデルを、機能的MRIを中心に、発達過程の行動解析、病理群との比較、ならびに文化間差異の検出を用いて検証することを目的とする。【社会能力の神経基盤】内在的動機と考えられる共感の神経基盤の一部として、後部帯状皮質と右側側頭頭頂連結部の両領域が他者の感情を認知する際の視点取得に関与することを示した。社会報酬なる外来的動機により寄付行為がどのように決定されるかを調べたところ、報酬系を形成する線条体が重要な役割を果たしていることを見出した。【コホート調査】発達初期の社会的認知と後の心の理論や感情理解の関係を調べるため、32人の参加児を対象に縦断研究をおこなったところ、5ヶ月時点の微笑顔刺激への注視割合及び9ヶ月時点での追跡刺激への注視割合と31ヶ月の心の理論課題得点の間には負の相関、5ヶ月時点の生物的動作刺激への注視割合と7ヶ月時点の正視刺激への注視割合と31ヶ月時点での心の理論課題得点の間には正の相関が認められた。【疾患群】社会性の障害がみられる広汎性発達障害群において、青年期では島、下前頭葉の脳灰白質体積の減少を発見した。これは、MNSと辺縁系のネットワーク異常に関与し、共感性欠如に関連すると推察された。【文化間比較】性格傾向と人種差が脳活動に与える影響について研究を進め、個人主義と集団主義という、社会生活の上で白人と日本人で異なった行動様式を示す類型が、内側前頭前野の活動と関連することを示した。
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Research Products
(4 results)