2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21226003
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (S)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
河田 聡 Osaka University, 工学研究科, 教授 (30144439)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
庄司 暁 大阪大学, 工学研究科, 助教 (20437370)
藤田 克昌 大阪大学, 工学研究科, 准教授 (80362664)
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Keywords | プラズモニクス / ナノフォトニクス / ナノ光学 / 近接場光学 / 表面プラズモン / 紫外プラズモニクス / ラマン分光 / 光触媒 |
Research Abstract |
紫外プラズモニック材料の探索 可視プラズモニクスでこれまで用いられてきた金や銀に代わる紫外プラズモニクス材料研究を行った。アルミニウムやロジウムといった材料のプラズモン共鳴波長は深紫外にあり、紫外領域でも金属的に振る舞う。これらの紫外プラズモニック材料を探索し、プラズモン共鳴波長を深紫外から近紫外域で制御することのできる素材を検討した。その結果、アルミニウムが本研究の目的に最適であるという結論を得た。プラズモン共鳴効果を高めるために、材料の吸収(誘電率の虚部)にも注目し、時間領域有限差分法(FDTD)による電場計算からの検討も加えて励起波長に適したサイズと形状を提案した。 紫外プラズモニックナノプローブの作製と評価 真空蒸着法を用いて、アルミニウムプローブの作製を行った。標準試料を用いて、プローブのラマン像強度を評価した。その結果アルミニウムプローブが試料からのラマン信号光を増強することを見いだし、これまでの近接場光学顕微鏡の性能を超える紫外プラズモニックイメージングの可能性を示すことに成功した。 紫外プラズモニクスの触媒科学の応用 紫外プラズモニクスの応用として、二酸化チタンを組み合せた光触媒の研究を行った。二酸化チタンは可視域で透明で、紫外光を吸収することにより光触媒効果を発揮する。ここでは紫外域の光をプラズモニック効果により増幅して、酸化チタンの触媒効率を増幅させることを検討した。アルミニウムナノ粒子を含む酸化チタン溶液を石英表面上に塗布し、光触媒薄膜を作製する方法を検討した。混合の方法や製膜方法についてスピンコート、浸潤、焼成などいくつかの方法を比較試行した。その結果、スピンコートと電気炉加熱による、薄膜作製の最適条件を得ることができた。作製した薄膜のプラズモン特性を紫外可視吸収スペクトルを用いて評価した。
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