2010 Fiscal Year Annual Research Report
ウエーハ等価薄膜太陽電池の直接製造を可能とするメゾプラズマ次世代シーメンス法開発
Project/Area Number |
21226017
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
吉田 豊信 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (00111477)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神原 淳 東京大学, 大学院・工学系研究科, 准教授 (80359661)
|
Keywords | プラズマ加工 / 太陽電池 / エピタキシー / メゾプラズマ |
Research Abstract |
22年度では、40kW級高周波電源および整合器、新プラズマトーチ、並びに操作性を改善した新規反応容器からなるシステムを新たに導入した。典型的なエピタキシャル条件下では新反応容器においても、安定的に再現性高く高速エピタキシャル成長が確認された。RF入力22kWにおいては、過去においてTCSを原料としたエピタキシャル成長に関して報告されている100nm/secを越える、200m/sec(1.2μm/min)以上の堆積速度を達成すると共に,メゾプラズマの特徴である輸送律速的なエピタキシャル成長が確認された。これら薄膜の品質をホール効果測定により評価した結果,単結晶の報告値と比較すると、相対的に低速堆積速度である-40nm/secでは大凡100%、200nm/sec以上の堆積速度でも65%以上の品質を維持していることが確認された。また特筆すべきは、試験的に入力を24kWとした場合に,エピタキシャル堆積速度は500nm/sec(3μm/min)に達し、85%以上の材料収率を確認した事である。他方,高速エピタキシャル成長の重要な役割を担っていると考えられる成膜前駆体ナノクラスターの形成及び基板表面での挙動について,分子動力学によるシミュレーションを行った結果、Siの融点以下の温度領域で気体と固体の中間的な構造を有する状態が5~6nm以下ではサイズにかかわらず存在しうることが確認された。さらに,このクラスターの基板付着に際して、クラスター自身が基板と同じ結晶方位となるような自己構造化が進み,この機構が高速エピタキシャル成長の鍵であり、クラスターサイズの違いが、エビ/ポリ組織形成を決める重要な役割をになう特異な成膜機構が予測された。
|
Research Products
(9 results)