2009 Fiscal Year Annual Research Report
Wntシグナルによる心筋分化・心臓疾患発症機序の解明とそれに基づく治療法の開発
Project/Area Number |
21229010
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
小室 一成 Chiba University, 大学院・医学研究院, 教授 (30260483)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永井 敏雄 千葉大学, 大学院・医学研究院, 講師 (00334194)
塩島 一朗 大阪大学, 大学院・医学糸研究科, 寄附講座准教授 (90376377)
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Keywords | 心筋細胞分化 / ES細胞 / iPS細胞 / Wnt / IGFBP-4 |
Research Abstract |
1.IGFBP-4によるWntシグナル抑制と心筋分化誘導の分子機構 FrzとLRP6の会合様式についてBRET(bioluminescence resonance energy transfer)を用いて検討した。その結果、Wntシグナル活性化にはLRP6の2量体形成が重要であり、IGFBP-4はLRP6の2量体形成を阻害することによりWntシグナルを抑制することが示された。また、BRET解析から、リガンドのない状態ではFrzとLRP6がinactive receptor complexを形成していることも明らかになった。このような受容体間相互作用のreal-time解析からWntシグナル活性化のメカニズムが解明されることが期待される。 2.Wnt、Wnt inhibitorを用いた未分化幹細胞からの高効率心筋分化誘導法の確立 マウスES細胞においては、胚様体(embryoid body)を形成し、WntとWnt inhibitorを分化時期に応じて適切なタイミングで使用することにより、高い効率で心筋細胞分化を誘導することが可能であった。マウス脂肪由来間葉系幹細胞においてもWnt inhibitorによる心筋分化促進効果が認められた。しかしながら、ヒトiPS細胞では同様の分化誘導方法ではほとんど心筋細胞分化は誘導されず、ヒトiPS細胞に特化した分化誘導法の開発が必要であるものと考えられた。 3.Wntシグナルの心臓疾患発症における役割の解明 障害心筋で発現するWnt-like ligandを明らかにするために,Wnt-like lingadが結合すると考えられる可溶型Frz8受容体細胞外ドメインて(Frz8-CRD)に結合する分子の単離同定を試みた。現時点では障害心筋に特異的に発現するFrz8-CRD結合蛋白の単離同定には至っていない
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