2009 Fiscal Year Annual Research Report
バイオナノカプセルの細胞内侵入機構及び生体内ステルス性の解析
Project/Area Number |
21240052
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
黒田 俊一 Nagoya University, 大学院・生命農学研究科, 教授 (60263406)
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Keywords | ナノバイオ / ナノメディシン / DDS / バイオテクノロジー / マイクロ・ナノデバイス / 遺伝子治療 |
Research Abstract |
バイオナノカプセル(BNC)をB型肝炎ウイルス(HBV)のモデルとして、細胞内侵入機構の解明を行った。標的細胞は、ヒト肝癌由来細胞HuH7を中心的に用い、陰性対照としてヒト大腸癌由来細胞WiDrを使用した。また、BNCだけではHBVのモデルとしては不適であるという異見が出ることを想定し、B型肝炎ウイルス陽性者血漿から単離したサブウイルス粒子HBsAgも対照として使用した。実験方法は、蛍光標識したBNCを標的細胞に感作させ、共焦点レーザー顕微鏡を用いて細胞内の動態を確認した。その結果、細胞内移送系阻害剤(CPZ, Filipin等)を併用した解析から、BNCの細胞内移送は、クラスリン依存性エンドサイトーシス及びマクロピノサイトーシスの両方が関与していることが判明した。ただし、標的細胞であるヒト肝癌由来細胞には、カベオリンが存在しないので、ヒト肝臓細胞においてカベオリン依存性エンドサイトーシスが関与するかは依然不明である。また、BNCよりもHBVに近いと考えられるHBsAgについても同様に解析したところ、BNCと同様な動態をしめしたので、BNCはDDSキャリアーの観点から見て、HBsAgと同等であることが判明した。これは、HBV感染機構を搭載したBNCというコンセプトに間違いが無いことを示唆するものである。次に、異なる蛍光色素で標識したアニオン性リポソームとBNCの複合体を形成させ(BNC製剤の基本となる骨格)、2種類の蛍光色素が同様な細胞内動態を示すか現在検討中である。
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Research Products
(12 results)
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[Journal Article] Bio-nanocapsule-liposome conjugates for in vivo pinpoint drugs and gene delivery2009
Author(s)
Kasuya, T., Jung, J., Kinoshita, R., Goh, Y., Matsuzaki, T., Iijima, M., Yoshimoto, N., Tanizawa, K., 黒田俊一
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Journal Title
Methods in Enzymology 464
Pages: 147-166
Peer Reviewed
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