2009 Fiscal Year Annual Research Report
| Project/Area Number |
21242003
|
|---|
| Research Institution | Osaka University |
|---|
Principal Investigator |
藤岡 穣 Osaka University, 文学研究科, 教授 (70314341)
|
|---|
| Keywords | 半跏思惟像 / X線透過撮影 / 蛍光X線 / 3次元計測 / 金銅仏 / 関山神社 / 観松院 / 大日坊 |
|---|
| Research Abstract |
本研究は、金銅製の半跏思惟像およびその関連作品について、X線透視撮影、内視鏡およびマイクロスコープによる撮影、蛍光X線分析、3次元計測といった光学的調査に基づいて各々の制作地の比定を試み、新たな研究基盤を築くことを目指す日韓共同研究である。
本年度は、本研究の開始にあたり、まず韓国国立中央博物館を主体とした韓国側の研究プロジェクトチームと共同研究の協約を結んだ。その後、研究実施計画に従い、連携研究者、研究協力者および韓国側の共同研究メンバーとともに、中国山東省・河北省の半跏思惟像および関連の作品、遺跡の調査を行い、新潟・関山神社菩薩立像、長野・観松院半跏思惟像、山形・大日坊如来立像、長崎・浄林寺半跏思惟像、同・黒瀬観音堂如来坐像、さらに兵庫・慶雲寺半跏思惟像、和歌山・那智出土半跏思惟像ほか(東京国立博物館蔵)の光学的調査を実施した。これらの光学的調査の成果はすでにデータの取りまとめを進めており、来年度当初に報告書を発行する予定である。
また、今後に向けて3次元計測やX線透視撮影によるデータの有効な公表の仕方について検討を加えるとともに、平成23年度に実施予定の中国調査のための打合せを現地において行った。
|
