2010 Fiscal Year Annual Research Report
多言語重層構造をなすインド文学史の先端的分析法と新記述
Project/Area Number |
21242009
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
水野 善文 東京外国語大学, 大学院・総合国際学研究院, 教授 (80200020)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤井 守男 東京外国語大学, 大学院・総合国際学研究院, 教授 (90143619)
萩田 博 東京外国語大学, 大学院・総合国際学研究院, 准教授 (80143618)
太田 信宏 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 准教授 (40345319)
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Keywords | 多言語社会 / 言語横断的 / 口頭伝承 / 文学的教養 / 文学の場 / 説話モチーフ |
Research Abstract |
今年度も昨年度同様、定期的に研究会を開催して参画メンバーのそれぞれの作業の進捗を相互に確認するとともに更なる進展をはかった。適宜、一部のメンバーで構成する運営委員会も開催し調整機能をはたした。 具体的には、2010年5月22日(東京)の第3回研究会では古典サンスクリット説話文学と近代ヒンディー大衆小説に関する報告をうけて議論した後、先に組み立てた4本柱にもとづく論考や、作業過程で出来上がる作品翻訳を公表していく段取り等について意見交換し、それをうけて7月3日の運営委員会にて公表スケジュールの詳細を吟味した。併せて、本科研研究に資するところ大である欧米における先行研究S.Pollock ed., Literary Culture in History(2003)所収の各論考を批判的に吟味するための役割分担をきめ、英文にて書評を公表する計画も立案し、メンバーに周知、作業に取り掛かってもらった。さらに、HPの内容を充実させ、各人の作業状況が相互に察知できるようになった。 11月27日(大阪)での第4回研究会では、古典・中世期における諸文献から口頭伝承の形跡をたどる報告によって、文献伝承だけではなく口承の果たした功績の大きさが改めて確認され、他の地域・時代の文学研究にも重要な視点であるという問題意識を共有することができた。その後、上記Pollock編著所収の論考のうち、ベンガル文学に関する論考ついて担当者から詳しい分析結果が提示され、それを巡って研究の方向性に沿った有意義な議論を展開することが出来た。 12月20日の運営委員会で、次年度に向けての具体的な進め方を決めて現在に至っている。
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Research Products
(5 results)