2010 Fiscal Year Annual Research Report
琉球列島先史時代後半期における生業と交易にかんする実証的研究
Project/Area Number |
21242027
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
木下 尚子 熊本大学, 文学部, 教授 (70169910)
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Keywords | 琉球列島 / ナガラ原東貝塚 / 鉄刀子 / 古墳時代併行期 / 貝交易 / 発掘調査 / シャコガイ合弁 / アカジャンガー式土器 |
Research Abstract |
1.沖縄県伊江島ナガラ原東貝塚において発掘調査を実施した(8月27日~9月7日)。発掘調査の結果、包含層において鉄刀子を検出した。報告書作成のためにこれまで出土したすべての遺物を再検討し、土器の分析からアカジャンガー式土器の成立をつきとめることにほぼ成功した。発掘調査の成果を『熊本大学考古学研究室報告第46集』にまとめた。 2.ナガラ原東貝塚において、堆積学、貝類学、植物学、動物学の分析を実施した。包含層に立位の大型シャコガイが存在し、これの意味の追究が次年度の課題となった。 3.11月12日、13日に熊本大学において土器分科会を開催し、土器の変化について検討をおこなった。また同時にこれまで出土した土器片のすべてについて植物圧痕の有無を調査し、この中にコクゾウムシの存在を認めた。これは琉球列島の考古学において初めての発見である。今後レプリカ法で確認し、報告書にまとめる予定。 4.貝交易研究会で5回の研究会を開催した。8月には沖縄県北谷町で伊礼原遺跡群実測調査を行い、次年度の読谷村での調査の準備をし、3月には佐賀県立博物館において大友遺跡等の出土貝製品の調査を行い、いくつかの新知見をえた(4月24日、6月13日、8月18~20日、12月19日、3月21日)。 5.ヤコウガイ交易研究のために、久米島文化センターで計測作業を実施した(8月12日、3月18日)。殻径復元のために蓋と貝殻の対応関係の明らかな現生ヤコウガイ10点について、計測データをとった。
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Research Products
(5 results)