2012 Fiscal Year Annual Research Report
大阪上町台地の総合的研究-東アジア史における都市の誕生・成長・再生の一類型-
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21242031
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Research Institution | 公益財団法人大阪市博物館協会(大阪文化財研究所、大阪歴史博物館、大阪市立美術館、大阪市立東洋陶磁美術 |
Principal Investigator |
脇田 修 公益財団法人大阪市博物館協会, 大阪文化財研究所, 会長 (50027968)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 清美 公益財団法人大阪市博物館協会, 大阪文化財研究所, 総括研究員 (10344368)
趙 哲済 公益財団法人大阪市博物館協会, 大阪文化財研究所, 総括研究員 (20344369)
南 秀雄 公益財団法人大阪市博物館協会, 大阪文化財研究所, 次長 (70344380)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 考古学 / 日本史 / 地理情報システム / 都市計画 / 大阪 / 上町台地 / 古環境 |
Research Abstract |
本研究は、大阪上町台地を対象に、地理情報システム(GIS)を活用して古環境変化を復元し、考古学・文献史学との協働により、誕生・成長・再生をくりかえす都市大阪の、時代に合わせた都市計画・土地利用・産業・交通などの実態と、その意義をさぐることを目的とする。4年次も約20名の研究者(分担者・協力者)を組織し、「古環境GIS」「考古情報」「文献情報」の3チームにより研究を進めた。 「古環境GIS」では、GISの実用化にむけた発掘調査データの入力、および基盤層把握のためのボーリング柱状図整理を引続き行った。また、自然科学分析を追加して行い、上町台地とその周辺の地形・地質と古植生について、台地北部の北西域・難波宮域・南域、台地周辺の西縁・東縁に分けて検討した。 「考古情報」では、難波宮以前の研究においては生産・流通、官衙、王宮などに関するシンポジウムを開催し、難波宮期前後では都城制研究会を定期的に開いて他の都城との比較研究を進めた。また、各人の研究テーマに即し、文献チーム等と共同し、国内・韓国・中国河北省などの現地調査を行った。 「文献情報」では、24年度は「城下町」を主題に調査研究を実施し、その成果を他の学会と共同して開催したシンポジウムや、大阪歴史博物館での特別展「天下の城下町 大坂と江戸」に反映させた。また、大阪に関する歴史事項の文献史料データベースの作成をすすめた。 本研究の意義は、都市と呼べる性格が連綿とつづく上町台地という対象の特異さ、膨大な発掘データが蓄積された資料上の有利さ、地形・地質・植生・考古学・文献史料等のデータで構築したGISの活用という方法上の新しさ、以上の3点にある。4年次は、GISの構築と古環境復元、各時期の繋がりを意識した考古学・歴史学の個別研究を進め、最終年度、環境変化を土台に、それとの関連で通時代的な大阪の都市的変化を描けるよう準備を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
古環境復元では作業分担により共同して研究を進めており、考古学・歴史学の分野では、テーマを意図的に変えてシンポジウム・研究会をコンスタントに開催することによって、着実に成果を積み上げてきている。
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Strategy for Future Research Activity |
1.地域的・時代的なデータの欠落部分を補い、上町台地の古地形・古植生などの古環境復元を行う。 2.考古学・歴史学の分野においては、各時期の研究の弱い部分を補うよう、研究会・現地調査などにより個別研究を充実させる。 3.1・2を基に、12月に大阪にて本共同研究の総括となるシンポジウムを開催する。研究分担者・協力者である20余名が部会・ポスターセッション等も含め発表し、それを報告書にまとめ、成果とする。
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Research Products
(14 results)